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つりあわない男


『盗人に100の鞭打ちを』
その掟は無法の街で定まった。
硬質な革鞭は人間の肉を容易く裂く。100の鞭打ちはすなわち死だ。
窃盗のような軽犯罪で死刑になるとあり、町の治安は多少改善された。
しかし当然盗人の恋人や兄弟はそれを止める様懇願する。
その懇願が聞き届けられるのは、懇願者が役人の眼鏡に叶った時だけだ。
その時だけは盗人は解放される。
その恋人や妹が、『1000回男を受け入れる』事を代償として。

今広場の高台で生まれたままの姿を晒しているのは20半ばの女性だった。
名をレベッカという。
肩の辺りに切り揃えられた栗色の髪、きりりと鋭い瞳、
気持ちの良いほど引き締まった腰、ほどよく肉の乗った太腿。
その涼やかな美貌と見事なスタイルは衆目を惹いた。
元軍人であったというから、その鍛え上げられた身体にも得心がいく。

レベッカは婚約者のアレックに代わり身体を差し出した。
『馬鹿なアレック。鞭打ちなんてされたら、あなた死んじゃうわ。
 私なら1000回抱かれるだけでいいの。死んだりしない。
 なびいたりもしない。だから…待ってて』
彼女が捕縛された恋人に囁いた言葉は、幾人かの涙を誘ったものだ。


レベッカは仰向けになった男の上にさらに仰向けで覆いかぶさり、
豊かな胸を揉みくちゃにされて貫かれていた。
がに股のように広げられた腿はむちりとしながらも引き締まり、見るものを大いに楽しませる。
「450、はぁ、はっ…く!452、453、45じゅ…ッ…!……」
レベッカは腰をくゆらせながら受け入れた突き込みを数え続ける。
千回のカウントは全て彼女自身の申告による。勿論役人も数えてはいるだろうから、
千に満たぬまま終了を要求しても刑が追加されるだけだろう。
しかし自身で数えなければ、とうに千を超えていても犯され続ける可能性がある。
男は入れ替わり立ち替わりしている。
気息奄々のレベッカと違い、男たちの多くはやりたい盛りなのだ。

「おおおすげえ、中がぐにょぐにょ動いてやがる!たまんねぇな」
下になった男はレベッカの胸から手を離し、彼女の腰を掴んで自らの秘部に叩き付けた。同時に自身も腰を使うので、接合部からは夥しい量の白濁液が男の尻を伝って床に溜まってゆく。
「よんひゃく、ろくじゅぅ…んんっ!!」
強烈に腰を使われ、レベッカは抽迭のカウントを途中に天を仰いだ。
長くすばらしい脚がぶるぶると震えている。男の頭横についた肘も同様だ。
ぐちゅ、ぐちゃ、ぐちゃ、ぐちゅっ。
何とも言えず生々しく粘質な水音が広場に響く。
「ああ、あああ、あう、ああう!!」
レベッカはそれにあわせてただ喘ぐ。
果たしてその状態でもきちんと回数を数えられているのかどうか、熱に浮かされたような顔からは伺い知れない。
そのような表情をしだしたのは、果たして何度目からだったか。


「けっ、てめぇから腰振ってきやがった。んなにイイのかよ」
下になった男はさらにレベッカの腰をずんずんと自らに押し付けると、空いた手で茂みの中に隠れた敏感な尖りを摘む。
「ん、んーーーーーっ!!」
直後、レベッカは押し殺した悲鳴をあげて体勢を崩した。
腰が砕け、潤んだ粘膜の中へ深々と男の剛直が突き刺さったのだろう。
レベッカは大きく弓なりに背を反らすと、泣きそうな顔で唇を噛んだ。
「へへ。逝きやがった」
下の男は嬉しそうに言うと、今際の時を迎えたばかりの彼女をさらに責め立てる。
レベッカは首を振りながら、えもいわれぬ感覚に悶え苦しむ素振りを見せた。

「レベッカ……。」
高台の下では、後ろ手に拘束されたアレックが恋人の絶頂に頬を濡らしていた。
少年のような顔立ち、温室育ちなのが一見して解る。
おそらくは窃盗の罪も誰かに着せられたものだろう。
彼は涙で顔をくしゃくしゃにしながらも男根を勃起させていた。
それはチャックから取り出され、女役人の手でゆるゆると扱かれ続けている。

「あーあ、彼女さんまたイッちゃった。まぁそりゃ、あんな立派なので延々と
 貫かれちゃあたまんないわよねぇ。ボクの二倍くらいはあるかなぁ?」
高台では男が暴れるレベッカを羽交い絞めするようにして奥深くに射精していた。
獣のように長い射精だ。レベッカの太腿をつたう白濁で、驚くべき量なのも分かる。
もっとも数をこなし過ぎ、流れ出るどれが男の分かは不明だが。
そして男がレベッカの中から逸物を引きずり出す。
二倍は言いすぎだが、長さ、太さ、反り具合、全てがアレックより数段上だ。
あんなものに重なるようにして貫かれ、レベッカはどう感じたのか。
「う、ううう、う……!!」
アレックはいよいよ大粒の涙を溢し、見知らぬ女の手の中で勢いよく射精していた。
野次馬たちがそれを一斉に囃したてる。そして高台でまた新たな動きがあった。


レベッカは膝まづき、先ほどの男の物に舌を這わせていた。
先端をちろちろと舐め、ゴルフボールほどのカリ首を口に含み、玉を握り。
ひどく丹念な口戯だとアレックは思った。
もちろん、半端な奉仕などしても男は勃たず、長引くだけだという事は解っている。
しかし剛直に舌を這わせてゆくレベッカが楽しそうに思えてしまうのだ。
これほど大きな逸物なら舐め甲斐が、奉仕のし甲斐があるわ。と。
「こっちを見てしゃぶるんだ」
男の言葉で、レベッカは頬を歪に膨らませながら睨むような眼を男に向ける。
アレックは歯を鳴らした。その視線を受けて男が笑みを浮かべたためだ。
アレックはレベッカのフェラチオが好きだった。
自分をじっとりと睨みながら丹念に舌を這わすそれは世界一だった。
意味は違えど、それを別の男が体験しているのだ。
「いい目ェするじゃねえか。最高だぜ」
男は悦に浸った顔で言う。彼は女の秘唇を犯すよりも、そうして己の長大な逸物を舐めさせる事に優越感を感じるらしかった。口での奉仕は千回にカウントされないため、レベッカにとっては最悪の相手であろうが。

じゅるじゅると指の間から唾液を零れさせるほどのフェラチオを行う後ろで、別の男がレベッカの腰を抱え上げた。レベッカは前屈のまま男の腰に縋りつくような姿勢になる。
自分の股座に怒張をこすりつける男を伺うレベッカの目からは、情欲より嫌悪や恐怖の方が色濃いように思える。しかし男の節ばった指が女の粘膜をこね回し、とろっと蜜を吐かせてから怒張をねじ込むとそれらが逆転してしまう。
「うあ、あったけぇ…。おまけに柔らかくて、すげぇ締め付けで。たまんねぇや」
男は中の具合を絶賛しながら腰を前後させる。結合部から再び湿った音が漏れはじめる。
その効果は抜群で、レベッカは逸物を咥えた口から甘い吐息を漏らした。

「ああ、きついぜレベッカ、お前は最高だ…」
男は腰を使いながら呻いている。それをアレックは不思議な心境で聞いていた。
アレックはレベッカの中をきついとは思わなかった。暖かくて気持ちいいが、どこか射精するには物足りない…と。それがあの男たちには極上の締め付けだという。
まるで自分ごときにはレベッカを抱く資格がないようだった。長く付き合いながら、レベッカの本当の良さをまるで解っていなかったかのようだった。
レベッカは極太を咥えさせられ、背後から突かれて甘い声を上げている。
揉みしだかれる胸から覗く突起は痛いほどに屹立している。引き締まった太腿が震えている。自分と身体を重ねた時には決して見られなかった変化。
彼女が刻々と着実に女の快楽を覚えこまされているのは明らかだった。
「おう、中がぐいぐい蠢いて来やがったぜ、やっぱこの女、俺のモノ突っ込まれてる時が一番心地よさそうだな」
「何言ってやがる、俺んときなんざ思わず逃げ出すぐれぇに感じ入ってやがったぜ」
屈強な男たちに前後から挟まれ、獣のように犯されて、レベッカは行く当てもなく視線を彷徨わせていた。しかし、少なくともその視線は、高台の下へは向いていない。


処刑開始より5日経過。
昨日と本日、二日続けて対象の「過度の絶頂による過呼吸」で中断。
夜の宴会の際、対象が酒を注ぐ義務を放棄し自慰に耽っていた為に加罰。
処刑時間外に後孔を使っての強制奉仕を追加。
尚、昨夜原告アレックの骸を確認。自害したものと思われる。
対象宛ての遺書共々、諸問題として処理を完了 


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