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さえた男 1

7年前、大学1年だった俺は、大学の図書館の教育用PCで2ちゃんを見ていて
このスレを発見した。
当時はまだ2ちゃんが今ほど市民権を得ておらず、「逝ってよし」がよく
使われていたりした時代で、今思い出すと懐かしい。

高校時代は2ちゃんの存在自体は知っていたが、PCの知識が乏しく(今もそれほど詳しくないが)、
覗いただけでウイルスに感染するかもしれないと思っていたし、
第一、家にネットを出来るPCがなかった。
というわけで、7年前からこのスレの住人だけど、まさか、俺がここに書き込むように
なるとは思わなかった。ちなみに今までのスレの中で好きな話は「強く儚いもの」
だっけ?博多弁の彼女が賭けに負けて寝取られる話。まあ、そんなことは
どうでもいいよね。

今から書くことは一応、というか完全に事実だが、とりあえずえっちねた板なので、
みんながどう解釈しようがかまわない。記憶があいまいな所は補完するし、
幸か不幸かエロ描写もできてしまう状況だったので、がんばって、する。
今は2ヶ月ほど経って多少落ち着いてきたので書いてみるが、不定期に思い出し、
またすさまじく憂鬱な気分が襲ってくるんだろう。

ごめん、前置きが長くなった。2ちゃん暦はある程度あるけど、覗くスレは限られて
いる俺にとって、このスレは思い入れがあるので、余計に感傷的になるのかもしれん。
あと、詳細な情報があったり、エロ描写以外がたくさんあった上のエロ描写があった
ほうが、感情移入しやすくて、俺自身は好きなので、今回はムダな情報もできるだけ
入れてみる。早くパンツ下ろさせろ!って人は適当に飛ばしながら読んでください。
そして、全部できてから投下する。これは住人に対する「さえた」男のマナーだ。
なので必ず最後まで書くので安心してください。

まずは、俺のスペックから。
名前は和真、もちろん偽名です。
身長183cm、体重73kg。現在25歳。小学校~大学までバスケットをやっていた。
今は教育関係の仕事をしている。顔は、昔は間寛平をかっこよくした感じ、とか
言われて「寛平ちゃんかっこよくしてもかっこよくねーだろ」と自分で突っ込んでたが、
最近は中尾明慶に似てると言われるので、そっちを採用しといて。
彼女は、身長154cm、体重は知らないけどやせ気味でスレンダー。現在27歳。
出会った時は、教育関係の職場(俺とは別)で働いていた。顔は、彼女に会わせた
俺のツレが、10人中8人は名前を挙げるくらい、歌手のYUIに似ている。なので、
名前は結衣にしておく。新垣結衣が好きな人はそっちで脳内変換してください。
かなり男にもてるけど、全然すれた感じはしない。ちなみに胸はBカップ。


俺と結衣が出会ったのは、3年前。仕事に関連した、同業(厳密には同業じゃない)
他社が主催する他業種交流セミナーのようなものに参加したとき。このセミナー自体は
すごく真面目な感じで、そこで行われたGDで同じグループになった。初めて見たとき、
当時の俺はYUI(歌手の)を知らなくて、中谷美紀に似ていると思ったのだが、
ともかく思いっきり好みだった。話し合い中彼女の顔を何度も見たことは覚えてるけど、
何について話したのかはいまいち思い出せない。GDが終わった後で、グループの
みんなと名刺交換をして、その場はわかれた。一応連絡先は手に入ったわけだが、
こんな美人には彼氏がいるに決まってると思ったし、自分自身完全に仕事モードだった
ため、ナンパする気もなかった。


その後、形式的なお礼メールをしたわけだが、彼女から来た返信には
「和真さん(もちろんその時は名字)の会社の事業に興味があるので、
色々お話聞かせてくれたら嬉しいです」というような事が書いてあった。
ということで、その後もしばらくメールのやり取りをするうちに、一度会って
話したほうが早いということになり、会うことになった。会うことになった、といっても
俺が誘ったんだけど。


初めて二人で会ったのは、街の中心にあるカフェ。そこでは、俺の会社の仕事の話4割、
結衣の仕事の話2割、雑談4割って感じだっただろうか。初めて二人であったのに、
すごく話が盛り上がった。というか結衣がすごく聞き上手で、ちょっとしたことでも、
「そうなんですか」とか「それって、~ってことですか」と、文字にすると
わかりづらいが、常に笑顔で相槌を打ってくれた。また、自分がでしゃばることなく、
だからと言って、ずっと黙っているわけでもなく、適度に自分に話もして、といった
感じで、とにかく話がしやすかった。その時から俺は結衣を本格的に異性として
意識して見るようになった。その日はお茶をしたあとで、携帯のアドレスを交換して帰宅。


ところで、俺は自分でいうのもなんだけど、あんまり女がきれたことがない。そういう
こともあってか、相手が何を考えているかわからないということはあんまり感じない。
女性は計算高いとよくいうが、大半の女よりも自分のほうが計算高いと思うほどだ。
しかし、結衣の心はなかなか読めなかった。例えば、初めてあった後で携帯にメールを
入れたのだが、その返信がなかなか来ないと思ったら、「携帯メール苦手なのでPCに
しますね」という返信が送られてきたことがあり、俺はそれを「携帯じゃなくてPCで
やり取りしたい=距離をあまり縮めたくない」と解釈した。他にも、趣味を聞いたときに、
「妹とよく県外のカフェに出かけたりしますよ」と送られてきて、それを俺は
「妹と地元ならともかく、県外には行かないよなあ。まあ、彼氏だろうな」と
解釈したりした。

にも拘らず、メール自体はなかなかに好意的で、結衣の真意を
測りかねていた。後から聞いたら、ただ単に彼女は本当のことを言っていただけだった
のだが。携帯はあまり好きではないらしく、家に忘れることもよくある話。妹とも、
とても仲がよかったのだった。
その後、何度かカフェで食事をしたりした中で、直接は聞いて無いけどどうやら彼氏が
いないらしい、ということがわかる。俄然やる気高まる俺。



付き合ったのは、出会ってから3ヵ月後。流れで県外の夜景の有名な山にドライブに
行くことになった。そこで告白し、OKをもらった。手をつないだ時にビクッと一瞬
硬直したのがたまらなくかわいいと思った。
付き合ってからの結衣は第一印象とあまり変わらず、明るいがどちらかというと控えめで、
とてもよく気の利く子だと思った。そして、育ちのよさを感じる部分がいくつかあった。
食事の最初と最後には「いただきます・ごちそうさま」、焼き魚を食べても非常にきれいに
食べる。また、お店に行ったとき、フォークを落としたことがあった。代わりのフォークを
持ってきてくれた店員さんに「ありがとうございます」と笑顔で、それくらいならよく
あるが、フォークを両手で受け取る。育ちのよさというものは、一つの所作と言うよりも、
その人の全体を包む雰囲気が醸し出すものだろうから、これらの例では伝わらないのかも
しれないが、振る舞いに品があった。

付き合った後に知ったのだが、実際に結衣の家は
それなりに裕福だった。父親は自営業、母親は音楽教室をそれぞれ経営。父親だけの
稼ぎだけでもかなりあるはずだが、母親は母親で、音楽教室をフランチャイズ化して
不労所得もかなりあった。当然「金持ち=品の良さ」であるわけではないが、
そういうところが精神的余裕へとつながり、品が良いとか育ちがよいとかいう印象を
人に与えるということは、多分に考えられるだろう。


普段はどちらかというと控えめな彼女だけど、セックスになると結構人が変わる。
初めてのセックスはラブホテルで。胸が小さいのがコンプレックスらしく、セックスの
最中、裸になった後も、胸を隠そう隠そうとしていたのを覚えている。感度がよく、
挿入しながらクリトリスを愛撫すると「ア、アァ……もう…やだ……無理…」と
言いながら俺の腕の中で彼女は絶頂に達した。初めてのセックスから結衣は何度かイッた。
セックスの相性はこれまで付き合った彼女の中でも最高に近いくらいだった。ベッドでの
仕草もとても艶めかしい。セックスをするときに、必ず耳から舐め始め、首からペニス
まで舌をはわすのと、フェラをするときに、髪の毛を片手でかきあげながら、こっちを
見て「ここが気持ちいいの?」と、小悪魔的な笑顔を見せてくるのがたまらなかった。
耳を舐めるのは、自分も舐められるのが好きだからだ。耳を舐めると結衣は溶ける。


付き合って2年ほど経って、結衣は仕事を辞めた。彼女の実家は音楽教室を運営してい
て、その仕事を手伝うためだ。実は、大学卒業の時にもその話があったのだが、
同時期に結衣の母親にガンが見つかり、さらにその時は手術のしようがなく余命1年と
まで言われ、音楽教室どころではなくなってしまったのだ。そこでいったん教室を休業し、
結衣は教育関係の仕事に就いた。その母親が奇跡的に(なのか、最初にかかった病院が
ダメだったのか)、別の病院で手術をしたあと腫瘍マーカーの数値も安定し、
教室を再開したため、満を持して彼女もそちらの道に進むことになったのだ。


それくらいから結婚の話が出るようになった。「和真は人間としてすごく尊敬できるし、
私が何かあって迷ったときでも、和真がそばにいてくれれば絶対にうまくいくって
確信できるよ」と言ってくれていた。結納こそしなかったが、お互いの両親に結婚の
意志を伝え、了承を得た。事実上の婚約である。自惚れるようだが、結衣は俺に
心底ほれていたと思う。もちろん俺も結衣のことを愛していたし、一生添い遂げようと
思っていた。そう、思って「いた」。


ということで、ここまでがあらまし。長くてすまん。事件が起こったのはここから。
2ヶ月前のことだ。俺は支社でのプロジェクトのキックオフmtg.のために一週間ほど
神戸に行くことになった。なぜ俺が行くのかというと、そのプロジェクトが神戸支社で
始まる前に、似たようなプロジェクトを俺が実質的なリーダーとして実施していたから
だった。出張先での俺の仕事は、プロジェクトがある程度軌道に乗るまで、方向付け
などのサポートすること。これまで、国内出張はよくあったが、泊まりは長くても3日
ほどであったし、何よりも俺の仕事の経験を生かせると思い(けっこう苦労した)、
かなりモチベーションが高かった。幸い出張先の社員達も、そのプロジェクトへのモチベーションはとても高く、仕事は予想以上に早いスピードで進んだ。


神戸の滞在中は、神戸にいる同期とモザイクや中華街で飲んだりするなど、とても充実
した出張だった。風俗はあまりよくなかったけど。そして最終日、新幹線の最終で
帰社する予定が、午前中で目処がついたため、昼食を兼ねた簡単な送別会(という
ほどのものではないが)をやってもらい、15時くらいの新幹線で地元に戻れることに
なった。元々その日は直帰の予定で、一応上司に帰社したほうがよいか聞いたが、
翌日でよいという。せっかくなので、お土産を渡すために結衣の家に行くことにした。
自分の家に帰り着替えご飯を食べ、結衣の家がご飯が終わっているであろう夜の8時くらいに
結衣の家に向かった。帰りの新幹線の中から、結衣に「出張終了!なんか、めっちゃ早く
終わった。俺ちょっと仕事できる風じゃね?しかも会社戻らなくていいって!1週間
早かったけど、今思うと疲れたわー。ってことで、お土産買って来たよ!渡しがてら
行ってもいいかな。」と、メールを送ったのだが返信がなかったので、直接届けに行く
ことにした(メールは文面がそのまま残っていたので、一字一句正確です)。


結衣は実家暮らしであったが、彼女の両親とも面識はあったし、家にいるのに携帯を
見ないこともよくあったので家にいるだろうとふんだ。もし結衣がいなくても、
お土産に生ものがあったので、とりあえず親に渡して、結衣にはまた会えばいいと
思ったのだ。お土産は家族用にプリンと、結衣用に香水だった。結衣は香水に限らず
合成化学原料、っていうのか?とにかく自然ではないものはできるだけ使わないように
していたのだが、神戸で見つけたその香水はすべて天然由来の原料を使っていて、
香りも柑橘系の爽やかな香りで、間違いなく気に入ってもらえるはずだった。
買ったときは、そのままそれをつけてセックスするかもな、なんてことも脳天気に考えていた。


彼女の家について、結衣の車があるのを確認した。結衣の車は真っ赤なポロ。
彼女に似合わず割と派手な色を選んだと思うが、結衣も俺もとても気に入っていた。
インターフォンを鳴らした。しばらくすると結衣の母親が出てきた。「あら、和真くん。
どうしたの?結衣は友達とご飯食べに行ったみたい。その後で教室に寄って、
レッスンの準備してくるって。もう教室にいると思う。あの子に会うつもりだった?
もしよかったら、あの子忘れ物したから、教室に届けてもらえると助かるんだけど。」と言われた。
お酒を飲むかもしれないからと、電車で行ったのだと言う。音楽教室なので季節ごとに
掲示物などを変えるが、それの準備などを結衣がするらしい。結衣はその掲示物を
一部忘れていたのだった。



準備をしているという所は、結衣の家から電車で一駅いった場所で、結衣の親戚が所有
している2階建ての建物の2階部分を借りて、教室をやっている。ちなみに1階部分は
リフォーム会社の材料の展示場のような使われ方をしていた。
そしてお母さんから「今日1階が休みだから、カギしまってるかも。電話してみるけど、
あの子もしかしたらまだ帰ってないかもしれないし、携帯見ないかもしれないから、
一応カギ渡しとくね。」ということで合鍵を預かった。その時にお母さんが気を回して
鍵を渡すなんてことをしなければ、結衣が携帯を見れば、その日が展示場の休館日じゃ
なければ、なんて色々思うが、そうではなかったからしょうがないのだろう。


そうして、俺はお土産を渡すために、忘れ物を届けるために音楽教室へと向かった。
建物の近くの駐車場に車を入れ、入り口を開けようとしたが、鍵がかかっていた。
どうせならサプライズ的に登場してやろうと、音をたてないように鍵をあけて中に入った。
一階の一番奥に階段があり、そこを登ったところが音楽教室の入り口だ。一階は電気が
消えていて暗かった。階段の前に靴箱があり、階段からは靴を脱いで入ることになって
いるのだが、そこにあった靴は二つだった。一つは結衣のもの。もう一つは男物だった。
最初は誰かの忘れ物だと思って、何気なく階段を登ろうとしたが、その瞬間、
俺の頭の中で何かが光った。薄暗いところではあったが、その靴に見覚えがあったのだ。


それは、結衣の高校の同級生の晃一のものだった(晃一は仮名)。結婚を意識しあって
いた俺たちは、お互いの友人と遊ぶときに、それぞれを連れて行くことがよくあった。
結衣は高校を卒業してから10人程度の男女で時々集まるということで、ある日
その集まりに連れて行かれ、みんなに紹介された。その時にいた男だ。もちろん靴
なんてよく人とかぶるし、ある靴を履いていたから、一人の男の顔が出てくることなんて
普通は無い。でも、晃一が履いていたくつは、ハイカットのベージュのオールスターを
カスタムしたものだった。DIYに興味があるらしく、家具も自作してしまうという
晃一のオールスターは、素人が作ったとは思えないほど完成度が高かった。ほつれ加工を
ほどこし、サイドには自分でオリジナルのペイントがしてあった。その集まりの時に
感心して、色々聞いたから俺はその靴が晃一のものだということがわかったのだった。

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