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しおれ荘
- 2008/07/15
- 07:51
しおれ荘という名のアパートは、栄一丁目という番地にあるにも関わらず、随分と寂れた佇まいだった。
トタンの屋根は錆びつき、所々が虫食いになっているし、六つある部屋の中には、窓ガラスさえ入っていない所もある。
トタンの屋根は錆びつき、所々が虫食いになっているし、六つある部屋の中には、窓ガラスさえ入っていない所もある。
住んでいるのは、男であれば職工かゴロツキ、女ならば盛り場で働いているような連中ばかりであった。
そんな環境ゆえか、このしおれ荘に住む一組の姉弟も、当たり前のように荒んだ生活を送っていた。
「忠雄、ちょっとタバコちょうだい」
「ん」
姉の春香に求められると、忠雄は咥えていたタバコをまわしてやった。
新品のやつは切らしていて、残っているのはもう、この吸いかけしかない。
「ありがと」
春香は一口、煙を吸うと、携帯電話に手を伸ばした。
メールをいくつか見て、二つ折りの携帯電話はパタンと閉じられる。
「あーあ、退屈」
今年、十八歳になる春香は、この台詞が口ぐせである。
そして、十六歳の忠雄は、
「退屈っていうなよ。ますます退屈にならあ」
と、言うのが口ぐせであった。
「何なら、春香さんも花札に加わりますか?」
そう言ったのは、忠雄の友人である。実は今日、天気が悪いせいで、建
設現場で働いている忠雄と、その友人が二人、この部屋に居る。
春香は夜の仕事なので、今の時間は在室が普通だった。
「花札、知らないもん」
「俺たちが教えてあげますよ」
「そうそう」
超がつくほど短いスカートで、足を崩して座っている春香の股間を、二人の友人は注視していた。
忠雄はそれに気づいていたが、あえて何も言わない。
「見てても、あんまり面白そうじゃないし、遠慮しとく」
春香は立ち上がり、隣の自室へ戻って行った。
このしおれ荘、元々は家族連れの入居を前提としているため、
六畳と四畳の和室、それに台所と風呂、トイレも設えられているので、
いささか古い事に目を瞑れば、案外、住みやすいと言えよう。
春香たち姉弟も、以前は父母と共に住んでいたが、
父は他所に女を、母も同じく勤め先で男を作り、ここを出て行っている。
それ以降は、姉がスナックで、弟は建設現場の日雇いで糊口をしのいでいた。
座布団の上には花札が置かれている。
親は忠雄で、ちょうど今、子の二人が、札をめくっている所だった。
「なあ、忠雄よ」
山という名の友人は、少し斜に構えながら呟いた。
「なんだ?」
「お前、だいぶん負けが込んでるけど、大丈夫か?」
「給料日には払うよ」
「博打の金は、その場払いが鉄則だぜ」
確かに忠雄にはツキが回っていないようだった。
負けた金額は一、二万程度だが、今はその持ち合わせが無い。
「忠雄さん、タバコ買いに行ってくれませんか?」
こう言ったのは、塩田という後輩である。
忠雄より数えで一つ年下だが、すでに悪の風格を備えた少年で、近辺でも不良で通った輩だった。
「タバコ?」
「切らしてるんでしょう?」
「ああ、そういえば・・・」
先ほど、姉にねだられて最後の一本をくれてやっていたのだ。
塩田の言う通り、タバコを吸いたければ、買いに行く他無い。
と、その時、奥の部屋にいた春香がこちらへやって来た。
そして、潤んだ瞳で言うのである。
「山崎君と塩田ちゃん。そんな、回りくどい事せずに、こっちへ来たら?」
先ほどと同じ、超がつくほど短いスカートから伸びる足が、誰の目にも眩い。
春香はその足を交互に組み、ことさら美しさを強調している。
「いいんですか、春香さん」
「忠雄のバカが、派手に負けてるんでしょう?どうせ、お金も無いんだろうし、あなたたちにも悪いじゃない」
「だってさ。行こうよ、山崎さん」
一応、お伺いを立ててみる山崎とは違い、塩田はその気十分である。
多少、やさぐれてはいるが、春香は目鼻筋の通った美しい少女で、
まだ十八歳。肌には染み一つなく、白く透き通っているし、胸も大きい。
そのくせ、腰がきゅっとくびれていて、スタイルの良さは見てすぐ分かるほどだ。
「さあ、山崎さん」
塩田に腕を捉まれると、
「悪いな、忠雄・・・」
と、山はバツの悪そうにしつつも、春香の部屋へ消えていった。
「くそっ」
一人、六畳間の方に残された忠雄は、落ちているタバコを拾い、火をつけた。
春香は二人を自室に招き入れる時、一瞬、こちらを見て微笑んだ。
愚かな弟を、笑う事で哀れんだのである。
勿論、その理由は博打の負けが込み、借りを作った忠雄にある。
姉は弟がこさえた借財を、彼女が持つ物で弁済するつもりなのだ。
すなわち、山と塩田の両名に、体を好きにさせるのである。
「俺、一番」
「馬鹿野郎。先輩の俺をさしおいて」
「どっちでもいいから、ケンカしないの。私は、どこへも行きはしないわ」
そんな声が隣室から聞こえてくると、忠雄の心臓が早鐘のように鳴り始める。
そして気がつけば、部屋を仕切る穴の開いた襖へにじり寄り、姉と友人たちの様子を覗き見るのであった。
「あーん・・・」
安物のベッドの上に、春香が押さえつけられている。
上半身には塩田、下半身には山がそれぞれ張りつき、懸命に服を脱がそうとしていた。
「ああ、春香さんの胸、めちゃくちゃ柔らかい」
塩田が体ごと被さるようにして、春香の乳房を揉んでいる。
ブラジャーはしているものの、カップごと柔らかな肉を掬われているので、
その様は淫猥極まりない。
「ちょっと、恥ずかしいじゃないの」
「これから、もっと恥ずかしいことをするんだから、これぐらいは我慢して
よ。それより・・・」
そう言いながら、塩田はズボンのチャックを下ろすと、
中から少年らしからぬ大ぶりな肉塊を取り出した。
「わあ、大きい」
目を丸くする春香。実際、塩田の物は相当な逸物と言えた。
「しゃぶってよ、春香さん」
「いいわよ・・・」
春香は身を返し、這うような格好で塩田の肉棒を咥え込んだ。
頬を窄め、鼻を鳴らしながら、肉の凶器とも言える物を、さも愛しげにしゃぶるのである。
「馬鹿野郎、塩田。始めにフェラさせたら、キスが出来なくなるだろうが」
山が怒ると、
「だって、俺、しゃぶってもらうの好きなんですもん」
塩田は悪びれもせず、春香の髪を掴み、ゆっくりと腰を動かすのである。
「ちっ、じゃあ、俺は、下半身を責める事にするか」
先ほどから目が釘付けになっていた、ミニスカート越しのむっちりとした尻。
山はそこへ頬擦りをしながら、純白パンティを食い込ませる尻の割れ目へ手を這わせていく。
「ン、ンン~ッ!」
「山崎さん、春香さんが何か言ってますよ。もっとも、俺のチンポで言葉が出ないようですが」
「気持ち良いって言ってるんだろう。ホラ、お前もぼうっとしてないで、おっぱいを揉むんだ」
「了解」
塩田は肉棒を咥えさせたまま、四つん這いになった春香の乳房を下から揉んだ。
着ているシャツを捲り上げ、ブラジャーはホックだけを外し、
カップが緩んだ事で出来た隙間から手を差し込み、乳首を捻り上げる。
「ン!ンンッ!」
春香が身悶えると、塩田は口元を歪め、山と顔を見合わせて笑った。
「乳首が、敏感なようですね」
「もっと、派手にやれ。俺もやる」
「へへ、チンポしゃぶりも良い按配だし、たまんねえな」
塩田は腰を突き出し、もっとしゃぶれと春香に命じつつ、乳首を千切らんばかりに弄ぶ。
そして山は、パンティを太ももの辺りまで下ろし、
むせ返るような牝臭を放つ春香の女肉へ、かぶりつくのであった。
(ちくしょう、あいつら・・・)
春香を中心に、二匹の青獣がやりたい放題の状態だった。
だが、忠雄はそれを一人、蚊帳の外から眺め、地団駄を踏んでいるしかない。
元々の原因が己にあるからだ。
「春香さんのここ、魚系の臭いだな。こんなに可愛くても、やっぱりマンコはくせえもんだ」
「そんなに臭うんです?」
「ああ。だが、チンポにビンビン来る臭いだぜ・・・」
山は親指で陰核をこねるようにし、人差し指と中指を肉穴の中へずぶりとねじ込んでいる。
また、空いた手で丸い桃尻の真ん中にあるすぼまりを、円を描くようにマッサージしていた。
すると、暴力的な扱いを受け、身悶えていた春香に、何やら怪しげな空気がまとわりつく。
「フーン・・・」
いまだ、塩田の肉棒を咥え込んでいる為に、くぐもった声しか出せないが、
乞うような眼差しで、彼女が何を欲しているのかが分かる。
また、それを証明するように、春香の肉穴からは濁った粘液が垂れはじめているのだ。
「いい濡れ具合だ。今、ここに入れたら、たまらんだろうな」
「山崎さん、先にいってください。俺、フェラで一発、出しときます。
春香さんに、俺の精液、飲ませたいし」
「よし、じゃあ、いかせてもらおうか」
山がズボンを脱ぎ、肉棒を取り出した。
これも、十代の少年のものとは思えぬほど、逞しい物である。
「覚悟するんだ、春香さん」
そう言うと、春香はちょっとだけ切ない眼差しを山に向けた。
そして、次の瞬間、
「ン─────ッ・・・」
濡れそぼった肉穴が、山の肉棒によって串刺しにされたのである。
「へへ、ずっぽりいきやがった」
春香の腰を掴み、山は根元まで一気に肉棒を突き込んだ。
今までさんざん悪戯されて解れきった肉穴は、何の抗いも無くそれを呑み込んでいる。
「体がビクビクしてらあ。でも春香さん、おしゃぶりはちゃんとしてますよ」
「チンポ好きなんだろうな」
「だったら、しっかりご馳走してやりましょう。山崎さん」
「分かってる。見てろ」
山は一旦、突き入れた肉棒をゆっくりと引き抜き、雁首の所で止めた。
そして、また根元までずぶりと突き入れ、次第にその動きを小刻みに、かつ早めていった。
「ンッ、ンッ、ンッ・・・」
春香は出し入れされる動きに合わせ、低いため息を漏らす。
犬のように這い、唇と肉穴で二人の男を喜ばせるその姿は、
あさましいとしか言い様がない。
「ああ、やべえ・・・俺、いきそう」
塩田が腰砕けになり、息を荒げ始めた。
おまけに無意識に尻の穴を締め、子種を放出する準備を整えている。絶頂が近いらしい。
「いいじゃねえか、飲ませてやれよ」
「春香さん、悪いけど、飲んでくれよ・・・ああ、で、出る・・・」
塩田は春香の頭に手を当て、スパートをかける。
そして次の瞬間、肉棒から大量に放たれた精液を、春香は音を立てて飲むのであった。
「ン・・・ふうッ・・・ああ、凄くたくさん出したのね・・・それに、濃いわ」
あらかた精液を飲み干した後、春香は肉棒から唇を離し、青臭さを噛み締める。
目を細め、唇を舌で舐めるその仕草は、淫女そのものであった。
「こっちの方も忘れるなよ」
「ああ・・・忘れようにも、忘れられる訳ないわ・・・」
三浅一深を心得た山の腰使いに、春香はうっとりと頬を緩めている。
一、二の三、一、二の三・・・そのリズムを重ねられるほど、
男は──そして、女も楽しくなってくるのは、自然な事であった。
「うッ・・・ああッ!あッ、あッ、あッ・・・」
「春香さん、喜んでますね」
「俺と、どっちが先にイクかな?塩田、ちょっと賭けないか」
「いいですよ。俺は、山崎さんが先にイクのに賭けます。大一枚」
「ふふふ、いいだろう。その賭け、乗った。悪いが、一万円いただくぜ」
春香の体を使った賭けで盛り上がる青獣たち。
その様を、忠雄は相変わらず襖の向こうから覗いている。
ただし、いつの間にか下半身を露呈させ、屹立した肉棒を激しく擦っていた。
(姉ちゃんが・・・ちくしょう!)
姉があんな目に遭っているというのに、この弟は助けにも行かず、
自慰をしているのだ。それは、世界一、惨めで滑稽な姿だった。
「い、いきそう・・・」
悩ましく腰を捻って、春香は天井を仰いだ。髪を振り乱し、今も悠々と肉棒
を突き込む山に流し目をくれて、とどめを刺してくれと乞うのである。
「中出しでいいか、春香さん」
「どこでもいいから・・・いかせて・・・もう少しなの」
今の春香は、矢をつがえた弓の状態にある。
キリキリと力を蓄えた弦が、矢を放つ瞬間が、絶頂である。
もちろん、射手は山だ。
「悪いが塩田、お聞きの通りだ。賭けは俺の勝ちだな」
「ちぇッ。春香さん、もうちょっと頑張ってくれなきゃ」
塩田がむくれ顔になった時、春香の背が反った。そして、「い、いくッ!」
と、叫びながら、激しく体を痙攣させたのである。
(姉ちゃん!)
この時、襖の向こうで忠雄も同時に果てていた。
青獣二匹ほどのモノではないが、それなりの大きさの肉棒を擦り続け、達したのである。
先端から白濁液を漏らしたそれは、姉の中で思いを果たした山崎達とは異なり、
惨めな不発弾とでもいうべき状況だった。
「おお・・・春香さんの締まって・・うう、全部出すぞッ」
感極まった山も、春香の胎内で射精を開始した。
まるで暴れ馬に跨るように春香の腰を掴み、必死の形相で肉棒から子種を放出する。
二度、三度と激しい戦慄きが肉棒を通り過ぎると、塊のような濃い目の精液が肉穴の中を目指して突き進んでいった。
「ああッ!出てるのが分かる・・・妊娠しちゃうわ」
「ふふ。俺のガキを孕んでも、知らないぜ」
山は肉棒を絞り込むように腰を振り続け、射精を終えた。
一滴すら残さんとする、凄まじい行為だった。
「ふうーッ・・・」
春香がベッドに寝転び、大の字になった。
その両脇を、山と塩田がそれぞれ、川の字になって寄り添う。
「春香さん、気持ち良かった?」
「まあね」
「しっかりいってたもんな。塩田の精液も飲んでるし」
「飲みにくいのよね、あれ。でも、美味しく飲めたかも」
三人は顔を見合わせ、声を張り上げて笑った。
男二人に女一人の交わり
が、まるで遊びか何かのようである。
「・・・タバコ欲しいな」
「向こうに、俺のやつがあるよ。取って来ようか?」
「いいわ、塩田ちゃんはここに居て」
春香がベッドから起きて、六畳間へやって来ようとしている。
忠雄は慌てて肉棒をしまい込み、ズボンを穿いて知らぬ風を決め込んだ。
「タバコ、タバコ・・・」
春香は忠雄を無視するように通り過ぎ、放ってあるタバコを手に取った。
この時、忠雄は姉の姿を横目で見ている。
(姉ちゃん、すげえ格好だな)
たくし上がったシャツに、肩からストラップの外れたブラジャー。
超のつくほど短いスカートは腰の上まで捲れ上がり、パンティは足首に引っ掛かっていた。
着衣のまま性交に入り、終わりまでそのままだったのだ。
その姿は、春香が無理強いをされたような状態であった事を、如実に示している。
「忠雄、火」
タバコを咥えた春香が、忠雄の前にしゃがみ込む。
山の肉棒を捻じ込まれた女穴はぽっかりと開き、濁った粘液が逆流していた。
忠雄は震える手でライターを持ち、姉の咥えたタバコに火をつける。
「ふうーっ・・・美味いねえ」
「ね、姉ちゃん」
不意に忠雄は、姉の胸の中で泣き崩れた。
殴られても良いから、自分を責めて欲しかった。
「ねえ、忠雄。退屈って、つまらないけど・・・悪いもんじゃないよね」
春香が言うと、忠雄はただコクコクと頷いて答えた。
雨は多少、小降りになったが、まだ街を煙らせている。
骨まで染み入るような、細かい雨だった。
「明日も雨かなあ・・・」
曇る空を窓越しに見上げ、春香は紫煙をくゆらせる。
まだ、霧のような雨は、止む気配を見せていない。
おしまい
そんな環境ゆえか、このしおれ荘に住む一組の姉弟も、当たり前のように荒んだ生活を送っていた。
「忠雄、ちょっとタバコちょうだい」
「ん」
姉の春香に求められると、忠雄は咥えていたタバコをまわしてやった。
新品のやつは切らしていて、残っているのはもう、この吸いかけしかない。
「ありがと」
春香は一口、煙を吸うと、携帯電話に手を伸ばした。
メールをいくつか見て、二つ折りの携帯電話はパタンと閉じられる。
「あーあ、退屈」
今年、十八歳になる春香は、この台詞が口ぐせである。
そして、十六歳の忠雄は、
「退屈っていうなよ。ますます退屈にならあ」
と、言うのが口ぐせであった。
「何なら、春香さんも花札に加わりますか?」
そう言ったのは、忠雄の友人である。実は今日、天気が悪いせいで、建
設現場で働いている忠雄と、その友人が二人、この部屋に居る。
春香は夜の仕事なので、今の時間は在室が普通だった。
「花札、知らないもん」
「俺たちが教えてあげますよ」
「そうそう」
超がつくほど短いスカートで、足を崩して座っている春香の股間を、二人の友人は注視していた。
忠雄はそれに気づいていたが、あえて何も言わない。
「見てても、あんまり面白そうじゃないし、遠慮しとく」
春香は立ち上がり、隣の自室へ戻って行った。
このしおれ荘、元々は家族連れの入居を前提としているため、
六畳と四畳の和室、それに台所と風呂、トイレも設えられているので、
いささか古い事に目を瞑れば、案外、住みやすいと言えよう。
春香たち姉弟も、以前は父母と共に住んでいたが、
父は他所に女を、母も同じく勤め先で男を作り、ここを出て行っている。
それ以降は、姉がスナックで、弟は建設現場の日雇いで糊口をしのいでいた。
座布団の上には花札が置かれている。
親は忠雄で、ちょうど今、子の二人が、札をめくっている所だった。
「なあ、忠雄よ」
山という名の友人は、少し斜に構えながら呟いた。
「なんだ?」
「お前、だいぶん負けが込んでるけど、大丈夫か?」
「給料日には払うよ」
「博打の金は、その場払いが鉄則だぜ」
確かに忠雄にはツキが回っていないようだった。
負けた金額は一、二万程度だが、今はその持ち合わせが無い。
「忠雄さん、タバコ買いに行ってくれませんか?」
こう言ったのは、塩田という後輩である。
忠雄より数えで一つ年下だが、すでに悪の風格を備えた少年で、近辺でも不良で通った輩だった。
「タバコ?」
「切らしてるんでしょう?」
「ああ、そういえば・・・」
先ほど、姉にねだられて最後の一本をくれてやっていたのだ。
塩田の言う通り、タバコを吸いたければ、買いに行く他無い。
と、その時、奥の部屋にいた春香がこちらへやって来た。
そして、潤んだ瞳で言うのである。
「山崎君と塩田ちゃん。そんな、回りくどい事せずに、こっちへ来たら?」
先ほどと同じ、超がつくほど短いスカートから伸びる足が、誰の目にも眩い。
春香はその足を交互に組み、ことさら美しさを強調している。
「いいんですか、春香さん」
「忠雄のバカが、派手に負けてるんでしょう?どうせ、お金も無いんだろうし、あなたたちにも悪いじゃない」
「だってさ。行こうよ、山崎さん」
一応、お伺いを立ててみる山崎とは違い、塩田はその気十分である。
多少、やさぐれてはいるが、春香は目鼻筋の通った美しい少女で、
まだ十八歳。肌には染み一つなく、白く透き通っているし、胸も大きい。
そのくせ、腰がきゅっとくびれていて、スタイルの良さは見てすぐ分かるほどだ。
「さあ、山崎さん」
塩田に腕を捉まれると、
「悪いな、忠雄・・・」
と、山はバツの悪そうにしつつも、春香の部屋へ消えていった。
「くそっ」
一人、六畳間の方に残された忠雄は、落ちているタバコを拾い、火をつけた。
春香は二人を自室に招き入れる時、一瞬、こちらを見て微笑んだ。
愚かな弟を、笑う事で哀れんだのである。
勿論、その理由は博打の負けが込み、借りを作った忠雄にある。
姉は弟がこさえた借財を、彼女が持つ物で弁済するつもりなのだ。
すなわち、山と塩田の両名に、体を好きにさせるのである。
「俺、一番」
「馬鹿野郎。先輩の俺をさしおいて」
「どっちでもいいから、ケンカしないの。私は、どこへも行きはしないわ」
そんな声が隣室から聞こえてくると、忠雄の心臓が早鐘のように鳴り始める。
そして気がつけば、部屋を仕切る穴の開いた襖へにじり寄り、姉と友人たちの様子を覗き見るのであった。
「あーん・・・」
安物のベッドの上に、春香が押さえつけられている。
上半身には塩田、下半身には山がそれぞれ張りつき、懸命に服を脱がそうとしていた。
「ああ、春香さんの胸、めちゃくちゃ柔らかい」
塩田が体ごと被さるようにして、春香の乳房を揉んでいる。
ブラジャーはしているものの、カップごと柔らかな肉を掬われているので、
その様は淫猥極まりない。
「ちょっと、恥ずかしいじゃないの」
「これから、もっと恥ずかしいことをするんだから、これぐらいは我慢して
よ。それより・・・」
そう言いながら、塩田はズボンのチャックを下ろすと、
中から少年らしからぬ大ぶりな肉塊を取り出した。
「わあ、大きい」
目を丸くする春香。実際、塩田の物は相当な逸物と言えた。
「しゃぶってよ、春香さん」
「いいわよ・・・」
春香は身を返し、這うような格好で塩田の肉棒を咥え込んだ。
頬を窄め、鼻を鳴らしながら、肉の凶器とも言える物を、さも愛しげにしゃぶるのである。
「馬鹿野郎、塩田。始めにフェラさせたら、キスが出来なくなるだろうが」
山が怒ると、
「だって、俺、しゃぶってもらうの好きなんですもん」
塩田は悪びれもせず、春香の髪を掴み、ゆっくりと腰を動かすのである。
「ちっ、じゃあ、俺は、下半身を責める事にするか」
先ほどから目が釘付けになっていた、ミニスカート越しのむっちりとした尻。
山はそこへ頬擦りをしながら、純白パンティを食い込ませる尻の割れ目へ手を這わせていく。
「ン、ンン~ッ!」
「山崎さん、春香さんが何か言ってますよ。もっとも、俺のチンポで言葉が出ないようですが」
「気持ち良いって言ってるんだろう。ホラ、お前もぼうっとしてないで、おっぱいを揉むんだ」
「了解」
塩田は肉棒を咥えさせたまま、四つん這いになった春香の乳房を下から揉んだ。
着ているシャツを捲り上げ、ブラジャーはホックだけを外し、
カップが緩んだ事で出来た隙間から手を差し込み、乳首を捻り上げる。
「ン!ンンッ!」
春香が身悶えると、塩田は口元を歪め、山と顔を見合わせて笑った。
「乳首が、敏感なようですね」
「もっと、派手にやれ。俺もやる」
「へへ、チンポしゃぶりも良い按配だし、たまんねえな」
塩田は腰を突き出し、もっとしゃぶれと春香に命じつつ、乳首を千切らんばかりに弄ぶ。
そして山は、パンティを太ももの辺りまで下ろし、
むせ返るような牝臭を放つ春香の女肉へ、かぶりつくのであった。
(ちくしょう、あいつら・・・)
春香を中心に、二匹の青獣がやりたい放題の状態だった。
だが、忠雄はそれを一人、蚊帳の外から眺め、地団駄を踏んでいるしかない。
元々の原因が己にあるからだ。
「春香さんのここ、魚系の臭いだな。こんなに可愛くても、やっぱりマンコはくせえもんだ」
「そんなに臭うんです?」
「ああ。だが、チンポにビンビン来る臭いだぜ・・・」
山は親指で陰核をこねるようにし、人差し指と中指を肉穴の中へずぶりとねじ込んでいる。
また、空いた手で丸い桃尻の真ん中にあるすぼまりを、円を描くようにマッサージしていた。
すると、暴力的な扱いを受け、身悶えていた春香に、何やら怪しげな空気がまとわりつく。
「フーン・・・」
いまだ、塩田の肉棒を咥え込んでいる為に、くぐもった声しか出せないが、
乞うような眼差しで、彼女が何を欲しているのかが分かる。
また、それを証明するように、春香の肉穴からは濁った粘液が垂れはじめているのだ。
「いい濡れ具合だ。今、ここに入れたら、たまらんだろうな」
「山崎さん、先にいってください。俺、フェラで一発、出しときます。
春香さんに、俺の精液、飲ませたいし」
「よし、じゃあ、いかせてもらおうか」
山がズボンを脱ぎ、肉棒を取り出した。
これも、十代の少年のものとは思えぬほど、逞しい物である。
「覚悟するんだ、春香さん」
そう言うと、春香はちょっとだけ切ない眼差しを山に向けた。
そして、次の瞬間、
「ン─────ッ・・・」
濡れそぼった肉穴が、山の肉棒によって串刺しにされたのである。
「へへ、ずっぽりいきやがった」
春香の腰を掴み、山は根元まで一気に肉棒を突き込んだ。
今までさんざん悪戯されて解れきった肉穴は、何の抗いも無くそれを呑み込んでいる。
「体がビクビクしてらあ。でも春香さん、おしゃぶりはちゃんとしてますよ」
「チンポ好きなんだろうな」
「だったら、しっかりご馳走してやりましょう。山崎さん」
「分かってる。見てろ」
山は一旦、突き入れた肉棒をゆっくりと引き抜き、雁首の所で止めた。
そして、また根元までずぶりと突き入れ、次第にその動きを小刻みに、かつ早めていった。
「ンッ、ンッ、ンッ・・・」
春香は出し入れされる動きに合わせ、低いため息を漏らす。
犬のように這い、唇と肉穴で二人の男を喜ばせるその姿は、
あさましいとしか言い様がない。
「ああ、やべえ・・・俺、いきそう」
塩田が腰砕けになり、息を荒げ始めた。
おまけに無意識に尻の穴を締め、子種を放出する準備を整えている。絶頂が近いらしい。
「いいじゃねえか、飲ませてやれよ」
「春香さん、悪いけど、飲んでくれよ・・・ああ、で、出る・・・」
塩田は春香の頭に手を当て、スパートをかける。
そして次の瞬間、肉棒から大量に放たれた精液を、春香は音を立てて飲むのであった。
「ン・・・ふうッ・・・ああ、凄くたくさん出したのね・・・それに、濃いわ」
あらかた精液を飲み干した後、春香は肉棒から唇を離し、青臭さを噛み締める。
目を細め、唇を舌で舐めるその仕草は、淫女そのものであった。
「こっちの方も忘れるなよ」
「ああ・・・忘れようにも、忘れられる訳ないわ・・・」
三浅一深を心得た山の腰使いに、春香はうっとりと頬を緩めている。
一、二の三、一、二の三・・・そのリズムを重ねられるほど、
男は──そして、女も楽しくなってくるのは、自然な事であった。
「うッ・・・ああッ!あッ、あッ、あッ・・・」
「春香さん、喜んでますね」
「俺と、どっちが先にイクかな?塩田、ちょっと賭けないか」
「いいですよ。俺は、山崎さんが先にイクのに賭けます。大一枚」
「ふふふ、いいだろう。その賭け、乗った。悪いが、一万円いただくぜ」
春香の体を使った賭けで盛り上がる青獣たち。
その様を、忠雄は相変わらず襖の向こうから覗いている。
ただし、いつの間にか下半身を露呈させ、屹立した肉棒を激しく擦っていた。
(姉ちゃんが・・・ちくしょう!)
姉があんな目に遭っているというのに、この弟は助けにも行かず、
自慰をしているのだ。それは、世界一、惨めで滑稽な姿だった。
「い、いきそう・・・」
悩ましく腰を捻って、春香は天井を仰いだ。髪を振り乱し、今も悠々と肉棒
を突き込む山に流し目をくれて、とどめを刺してくれと乞うのである。
「中出しでいいか、春香さん」
「どこでもいいから・・・いかせて・・・もう少しなの」
今の春香は、矢をつがえた弓の状態にある。
キリキリと力を蓄えた弦が、矢を放つ瞬間が、絶頂である。
もちろん、射手は山だ。
「悪いが塩田、お聞きの通りだ。賭けは俺の勝ちだな」
「ちぇッ。春香さん、もうちょっと頑張ってくれなきゃ」
塩田がむくれ顔になった時、春香の背が反った。そして、「い、いくッ!」
と、叫びながら、激しく体を痙攣させたのである。
(姉ちゃん!)
この時、襖の向こうで忠雄も同時に果てていた。
青獣二匹ほどのモノではないが、それなりの大きさの肉棒を擦り続け、達したのである。
先端から白濁液を漏らしたそれは、姉の中で思いを果たした山崎達とは異なり、
惨めな不発弾とでもいうべき状況だった。
「おお・・・春香さんの締まって・・うう、全部出すぞッ」
感極まった山も、春香の胎内で射精を開始した。
まるで暴れ馬に跨るように春香の腰を掴み、必死の形相で肉棒から子種を放出する。
二度、三度と激しい戦慄きが肉棒を通り過ぎると、塊のような濃い目の精液が肉穴の中を目指して突き進んでいった。
「ああッ!出てるのが分かる・・・妊娠しちゃうわ」
「ふふ。俺のガキを孕んでも、知らないぜ」
山は肉棒を絞り込むように腰を振り続け、射精を終えた。
一滴すら残さんとする、凄まじい行為だった。
「ふうーッ・・・」
春香がベッドに寝転び、大の字になった。
その両脇を、山と塩田がそれぞれ、川の字になって寄り添う。
「春香さん、気持ち良かった?」
「まあね」
「しっかりいってたもんな。塩田の精液も飲んでるし」
「飲みにくいのよね、あれ。でも、美味しく飲めたかも」
三人は顔を見合わせ、声を張り上げて笑った。
男二人に女一人の交わり
が、まるで遊びか何かのようである。
「・・・タバコ欲しいな」
「向こうに、俺のやつがあるよ。取って来ようか?」
「いいわ、塩田ちゃんはここに居て」
春香がベッドから起きて、六畳間へやって来ようとしている。
忠雄は慌てて肉棒をしまい込み、ズボンを穿いて知らぬ風を決め込んだ。
「タバコ、タバコ・・・」
春香は忠雄を無視するように通り過ぎ、放ってあるタバコを手に取った。
この時、忠雄は姉の姿を横目で見ている。
(姉ちゃん、すげえ格好だな)
たくし上がったシャツに、肩からストラップの外れたブラジャー。
超のつくほど短いスカートは腰の上まで捲れ上がり、パンティは足首に引っ掛かっていた。
着衣のまま性交に入り、終わりまでそのままだったのだ。
その姿は、春香が無理強いをされたような状態であった事を、如実に示している。
「忠雄、火」
タバコを咥えた春香が、忠雄の前にしゃがみ込む。
山の肉棒を捻じ込まれた女穴はぽっかりと開き、濁った粘液が逆流していた。
忠雄は震える手でライターを持ち、姉の咥えたタバコに火をつける。
「ふうーっ・・・美味いねえ」
「ね、姉ちゃん」
不意に忠雄は、姉の胸の中で泣き崩れた。
殴られても良いから、自分を責めて欲しかった。
「ねえ、忠雄。退屈って、つまらないけど・・・悪いもんじゃないよね」
春香が言うと、忠雄はただコクコクと頷いて答えた。
雨は多少、小降りになったが、まだ街を煙らせている。
骨まで染み入るような、細かい雨だった。
「明日も雨かなあ・・・」
曇る空を窓越しに見上げ、春香は紫煙をくゆらせる。
まだ、霧のような雨は、止む気配を見せていない。
おしまい