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切り取られたページとビデオテープ(1)

彼女の実家に遊びに行った時に彼女の父親が車に跳ねられたと警察から連絡。
とりあえず俺が家族と連絡を取るので彼女の家で待機って事に(携帯のない時代の話)。
彼女のお母さんや彼女の姉や兄が仕事先から戻るまで推定で三時間はあった。
一時間後、彼女から電話があり命に別条はないが手術をしているから母親が帰宅したら着替えを用意して病院まで来て欲しいとの事。

俺も安堵の一息。
さらに一時間後に彼女の姉が帰宅。事情を説明すると彼女が慌てて飛び出し病院へ。

一気に暇に…


さらに一時間が経過。彼女の母親が帰宅。電気も点けてないでいる自分に驚いていたが、事情を説明すると彼女の母親は
慌てて荷物を整えた。そして当たり前のように俺は留守番を頼まれた。

後はアニキか…それより俺の車がないから帰る事が出来ないなぁ…
等と考えていたら…彼女から電話。

買い出しとかに車を使っているから戻るのがもう少し遅くなるから出前でも取って食べてて…。
俺もそんな気にはなれずに電話を切ると彼女の部屋へ…

ベッドに横になりぼーっとしてると本棚の上に手帳らしき物を見つけた。
身体を起こして手帳らしき物に手を伸ばしたら…


電話が鳴った。

彼女のアニキからだった。残業で遅くなるとの電話だったが、俺が事情を説明すると、残業が終わり次第に行くと言われた。
彼女の部屋に戻ると俺は彼女の手帳に手を伸ばした。

それは手帳と言うよりも日記帳だった。パラパラと捲っていくとハートマークがセックスをした日、
Sが生理だとわかった。

付き合い始めの頃から彼女の俺との初体験迄の話には「男と女じゃ考え方も違うんだな」と感心したり…同じ景色を見ていても目線が違うと見えるモノが違うんだと実感したり…。

彼女の父親が無事なせいか和んでいた。

それから読み耽り四か月前くらいのページに辿り着いたら、ページの2、3枚がきれいに切り取られていた。

そしてそれ以前と以後では明らかに書き方が違っていた。

ぞんざいな書き方になっていたし、日記というよりも記録になっていた。
俺との事も日付とマークが書いてある程度でしかなくなった。

付き合い始めて二年だし当然かな…。

俺は日記(手帳)を閉じてとじて本棚の上におこうとしたら…カサカサって音がした。


何か他にある!?

別に疑ってた訳でなく、位置がズレてたら困るのは俺で…盗み読みしていたから慌てて椅子を取り本棚の上をのぞいた。

そこには切り取られたページと手紙、ポケベルと布袋にビデオがあった。
!?
胸騒ぎがした。当時は93年でポケベル最後の時代だったが、俺も彼女もベルは持っていなかった。
俺は携帯を持っていたが、会社からの支給で私用に使ってはいなかった。
とりあえずポケベルを触ってみた。
ピーピーピー…。
止め方がわからない。アレコレしているうちに文章が出てきた。
「アイタイ、デンワホシイ。ユウジ」
「アレ ミタ?カレニミセル?」
「デンワ ホシイ」「レンラク シロ」
内容は微妙に違うかも知れないが、容赦して下さい。

俺はカァーっとなった。同時にどういう事?って思った。

俺はとりあえず袋を開けた…。
開けた瞬間にゴム臭いというか、酸っぱいような甘いような臭いがした。
中身を取り出すと彼女のパンティにくるまれたバイブに精液入りのコンドームが何個もぐちゃぐちゃに入っていた。

俺は完全にパニックになった…。

袋の横にメモがあり
「バレたら恥ずかしいだろう、これは僕からのプレゼントだよ。ベルがなったら必ず電話するように」

僕は完全にパニックになっていた。

慌ててビデオに手をやると僕は彼女のテレビデオにテープを放りこんだ。

その時、携帯がなった。彼女からだった。今から病院を出るから一時間はかかるとの事、家に着いたら荷物を持って病院に戻るから
よかったら病院まで送って欲しいとの事だった。俺は努めて冷静に対応した。

一時間…

俺は電話を切ると再生のボタンを押した。

ホテルの一室、ラブホではなくてシティホテルってのはわかった。
男側から入口に椅子があり、そこに焦点が合わせてあった。画質はかなり暗いし粗かった。
編集があり(ブツ切り)彼女が部屋に入ってきた。

「よく来てくれたね、嬉しいよ」

「こんな所に呼び出さないで下さい。」

暫くやりとりが続くが椅子に座るように促されて彼女はそれにしたがった。

彼女は脅されているようだったが、観念したのかキスを受け入れているように見えた。

男が彼女から離れると目に涙が浮いていた…。(流れていたし、泣き声になっていた)

浮気というより、弱味を握られて無理矢理・・・か?
これで別れる結末だったら可愛そうだな

彼女は肩を落とし何かを言った後にシャワールームの方へ消えていった。
男は慌てて電話をかけ始め、すぐに玄関の方へ消えていった。
すぐに男が戻ると、側にもう一人の中年男性がいた。
そして男がもうひとりの男Bをクローゼットに押し込むと男はカメラをベッドに向けて調整していた。
服を脱いで素っ裸でベッドに腰をかけている男。

彼女がシャワールームから出て着たが服を着ていた。「部長、やっぱり嫌です。許して下さい…」
声と共にチラチラと彼女が映っていた。
男の声が聞こえるが何を言ってるかわからない。
彼女が「本当にそれで許して貰えますね?」
そういうと彼女は男の前に立った。男が彼女の腕を掴み…男の前に膝間付かせた。

俺はビデオを止め、見るか止めるか悩んだ…。

そして決心してビデオを再生した。

男が何かを囁きながら彼女の髪を撫でていた。そうして腕に力が入ったと思ったら彼女の首がうなだれた…。

フェラチオ!しかも股を開いてベッドに座っている男の足の間に立ち膝の格好で!

音は聞こえないが…ときおり男が指示しだした。
そして男が彼女の胸に手を入れようとしたが、彼女が激しく拒絶した。
男は大声で「イクまでの約束だろう?これじゃイケないから少しくらい触らせろよ」

そういうと彼女のニットを無理やり脱がせブラをずらした。

男は彼女にフェラチオをさせながら胸をもんでいた。そして暫くすると顔を上げさせ、胸に吸い付いた。

「約束が違…」
彼女は両腕を後ろでに掴まれて乳首をしゃぶられていた…。

「なぁいいだろ!最後に入れさせてくれよ!」

彼女は激しく首を横に降り「それだけは嫌!」と拒絶していた。

俺はそこまで見るとビデオを止めた。

話の流れもわかったし、今なら戻れるような気がした。
俺はビデオを巻き戻して元の位置に直す事にした。

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