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その男、昏睡中につき(14)

月曜日、英子は約束の時間に最寄の駅についた。
山本は駅のホームで英子の事を待っていた。
よほど待ち遠しかったのだろう。
山本の実家のある地方は英子が思っていたよりも寒かった。
こんなに寒いとは思わなかった・・・

「英子ちゃん、待っていたよ、電車がつく時間わかっていたけど
待ち遠しくて10分以上早くから待っていたんだよ」
「そうなんだ・・・あ、ありがとう」
「いいんだよ、寒いでしょ、早く、車に乗りなよ、車に乗ったら直ぐだから」
「荷物、大変でしょ、持ってあげるからかして、ほら」
そう言うと山本は英子の荷物をもった。その中には、今日、山本と一緒に食べる
弁当が入っていた。英子は今日のため、昨晩から下ごしらえをして準備をしていた。


山本の実家は駅から割とすぐについた。
山本があらかじめ言っていたように、両親は不在だった。
山本のお父さんは医者だと言っていたが、家はこじんまりとして
そんなに大きなものではなかった。
車は、駐車スペースが2台分あり、1台は山本のものが停まり
もう一台分は父親のものなのだろう。
庭は郊外のため比較的広く作られていたが、あまり手入れは行き届いていなかった。
家の中も、綺麗にはしているようだが、掃除が行き届いてるような感じではなく
ただたんに散らかさないだけという感じがした。


英子はすぐに山本の部屋にとおされた。
山本の部屋は散らかってはいないが綺麗ともいえない部屋だった。
ベッドと机とパソコンがあり、MDラジカセもあったが、
MDやCDは見当たらなかった。
どうやら、山本は音楽はあまり聞かないようだ。
その割には、夏、出かけた時はカセットをたくさん持っていた。


どうやら山本の話によると、音楽は全てレンタルでカセットにコピーをしている
ようだった。CDは買う事はないようである。
パソコンはわりと新しくしょっちゅう買い換えるようである。
山本はガソリンスタンドでアルバイトをしていたが、バイトなどしなくても
父親が欲しいものは大体買ってくれるようだ。
しかし、山本が車に乗る事には反対なので、車は自分で安物を購入し、ガソリンも
スタンドでバイトをして、そこでガソリン代を稼いでいるようだった。


「ねぇ、山本君、さっそく、食事にしようか?」
「う、うん、僕、女の人に弁当作ってもらうのはじめてなんだ」
「えっ?だって、村上さんと付き合っていたでしょ?作ってくれなかったの?」
「あ、あぁ・・・」
山本は村上の話を出すと機嫌悪そうになる。
それもそうだ、親友に寝取られてしまったのだから・・・


「ねぇ、音楽とかかけない?」
「えっ?あぁ、音楽ね」
「山本君、車でいろいろなカセットかけていたじゃない」
「うん、あれ、全部レンタルしたのをダビングしただけなんだよ」
「CDとか買わないの?」
「全部レンタルですませている」
「洋楽とか1年間レンタルに出てこないじゃない」
「あ、洋楽、あんまり聞かないんだ」


「私、洋楽すきだけども、山本君持っていないの?」
「ごめん、ないんだ・・・」
「そうなんだ、でも何故、カセットなんかつかっているの?」
「ぼ、僕の車、ぼろぼろでしょ?お父さんが車に乗るの反対して買ってくれなかったんだ」
「だから、安い中古車を買ったんだけど、CDとかついてなくて、あんまり音楽聴かないし」
「それで、たまにみんなを乗せる時とかのためにレンタルで借りてきたのをカセットに
ダビングしているんだ、だからカセットも全部車の中だよ」


「ふーん、そうなんだ。山本君って人のために音楽借りてくるの?」
「う、うん。そうだね」
「じゃ、このラジカセ何につかうの?ダビング用?」
「そ、それは、FM聞くんだよ、今、メールとかパーソナリティーに
送ると番組の中で読んでくれるんだよ。それで、いろいろコメントしてくれたり
するんだよね。なんだか、読まれるのが凄い楽しみでね、ほとんど毎日聞いてるよ」
ラジオの話をする時の山本の表情は生き生きとしていた。
現実世界に友達はいないのだろうか?ふと英子はそう思い気味が悪くなった。


「じゃ、ラジオでもいいや、なんか音がないと私ダメなのよね」
「えっ、本当!じゃ、FMつけるね。お昼の時間帯にいい番組やっているんだ」
「そうそう、これ、女の子向けの番組なんだけども、僕、好きでよく聞いてたんだよね」
「音楽も英子ちゃんの好きそうな洋楽いつもかかるよ。それに、この番組、
留守電あって、そこに吹込みすると番組で流してくれるんだよ。
僕の声も流れた事あるんだよ」
山本はラジオの事になると本当に嬉しそうだった。


「ねぇ、せっかくだから、お酒とかない?」
「えっ?昼間から飲むの?」
「うん」
「ぼ、僕、運転しなくちゃいけないし」
「大丈夫だよ、私、バスかタクシーで駅までいってもいいし」
「今日は、英子ちゃんの部屋まで送るよ」
「ううん、山本君と少しでもいいから飲みたいの」


「うん、じゃ、お父さんのウイスキー持ってくるよ」
「うん」
山本はそう言うと急いで部屋を出て行った。
「そうだ、お湯も沸かしてくれる?お味噌汁も持ってきたの」
「えっ?」
「お湯を注ぐやつ、おわんもあったらかして」
「うん、分かったよ」
山本は階段の途中でそう言うと急いで台所のほうへ向かった。


その間に英子はひととおり山本の部屋を見回してみた。
パソコンの周りにはCDRが何枚か置いてあった。
横の箱を開けてみるとCDRが何枚も入っていた。
机のまわりも整頓はされているが、埃っぽかった。
英子はハウスダストアレルギーがあるので埃っぽいのは非常に気になった。
山本はあまり掃除をしないようである。
玄関から廊下にいたるところも埃っぽかった。
山本のお母さんは掃除をしない人なのだろうか?
そういえば、庭も手入れが行き届いていなかった。



いつ、山本が戻ってくるか分からないの、あまり部屋の中を詮索する事ができなかった。
しばらくすると、すぐに山本が戻ってきた。
山本はウイスキーのボトルとグラス、氷、水をそしてお椀をトレーに載せて運んできた。
ウイスキーは高級そうなものだったが、英子はあまり詳しくないので銘柄までは
分からなかった。
「お湯は、電気ポットで沸いているから、すぐにもってくるね」
そう言うと再び山本は部屋を出て行った。



英子は急いで、作ってきた弁当を取り出した。
その間に、山本は電気ポットを持ってきた。
「わぁ、凄い、本当に作ってきてくれたんだね」
「そんな、たいしたものじゃないよ」
「ううん。凄いよ、嬉しいよ。早く食べようか」
「うん」



「そうだ、食前酒でも飲もうよ、ぼ、僕が、ウイスキーを作ってあげるから」
山本はそう言うとウイスキーを二つのグラスに注いだ。
「うん、ありがとう」
ウイスキーは音を立てながらグラスに注がれた。
甘い香りが漂っていた。山本はグラスに氷と水を入れてタンブラーでかき回すと
英子に渡した。
「僕は、ロックで飲むのが好きだから」
そういうと、山本は氷だけをグラスに入れてからからと音を立てながら氷を回転させた。
この時、山本は口元に不気味な笑みを浮かべていた。



「かんぱーい!」
「乾杯!」
英子と山本はグラスをあわせた。
「おいしい!」
「でよ、うん」
山本は満足そうにうなずいていた。
「ところで、山本君、約束覚えている?」
「えっ?な、なに?」山本は明らかに動揺しているようだった。
「だめだよ、とぼけちゃ」
「えっ、あぁ、なぁ、ん?」山本は素っ頓狂な返事をした。


「写真のことよ!」
「あっ、あぁ、うん、あっあれね・・・」
「約束したんだから、きちんと消してよね」
「う、うん。大丈夫だよ」
「今すぐ、消して」
「う、うん」山本はそう言うとしぶしぶと腰をあげた。


山本は机の中からデジカメを取り出した。
「ほら、この写真でしょ」
そう言って山本は液晶画面に英子の局部写真を映し出した。
「もー、今写真撮って!早く消してよ」
「う、うん。消すよ、ほら、消した」
「まだ、あるでしょ」
「あっ、うん」
そう言って英子の胸のアップ写真を液晶画面に表示した。
「消して」
「う、うん」


「顔写真もあるって言っていた、それも消して」
「うん、これ・・・」
英子が眠っている表情のアップだった。
「やだー、いつのまにこんなの撮っていたのよー」
「う、うん・・・」
「ちょっとカメラかしてよ。私だってカメラのつかい方くらい分かるから」
そう言って英子はカメラのメモリーの中を全てチェックした。
メモリーの中にはそれだけだった。
「ほかにメモリーはないの?」
「うん・・・」
「ホントに?嘘ついたらもう帰るよ」
「あっ、あと一つ予備のがあるけど、なにも撮ってないよ」
「調べるから貸して」


山本は同じ引出しの中からもう一つのメモリーを取り出した。
「貸して」英子は山本からメモリーを取り上げるとそれもチェックした。
そのメモリーは山本の言うとおりデータは何もなかった。
「ほ、本当だったでしょ。じゃ、ほら、早く、食事しよう」
「携帯にはこの画像ないよね?」
「えっ?なんで?この画像送った時の履歴で残っているんじゃない?」
「えっ、そ、そうだね、でも、そんな昔の履歴残っているかな?」
「じゃ、メモリから何まで削除して」
「えっ、だ、ダメだよ」
「私、安心したいの。こんなんじゃ、安心できないよ」
「・・・」


「ねぇ、お願い」
「わ、分かった、全部削除するよ」
「じゃ、携帯貸して。私が削除してあげる」
「う、うん」
山本はおとなしく携帯も渡した。
英子はいろいろと操作して画像が残りそうなものは全て削除した。
「こ、これで、安心したでしょ・・・」
「うん」
「じゃ、食事しよう」
「うん、そう言えば、山本君、ラジオにメール送っているとか言っていたでしょ」
「うん」
「携帯から送っているの?」

「ううん、パソコンから送っているよ」
「それって、今聞いてるのに送るの?」
「うん、HPがあるからメールしたり掲示板に書き込んだり」
「ふーん、今さ、メール送ってみない?」
「えっ?今?」
「うん、彼女がきてるとか何とか書いて送ってみてよ。読まれたら面白いでしょ?」
「あっ、うん、そうだね、じゃ、やってみるか・・・」
山本はそう言うとパソコンの電源を入れた。


お気に入りから番組のHPを呼び出し、メールの欄をクリックするとメールを
送れるようになっていた。
山本は彼女がはじめて自宅に遊びに来ていることや弁当を作ってくれている
ことなどを書いて送信した。
「読まれたらいいねー」「うん」
「じゃ、もう食べてもいいよね」
「そうだね」


「おいしいよ!英子ちゃん、料理上手だね」
「ありがとう。こんなんでよかったらまた作ってあげるね」
こうしていると英子と山本は本当の恋人同士のように見えた。
「英子ちゃん、水割り、全然飲んでいないじゃない」
「えっ?あぁ、うん。山本君は?」
「僕は、もう2杯目だよ、しかもロックでね」
「英子ちゃんのは水割りだしウイスキーの量もそんなにないから
ぐっとあけちゃおうよ」
山本は英子にウイスキーの水割りをすすめた。


「濃かったかな?なんだったら、水もっと入れてあげようか?」
「ううん、山本君は水、入れないの?」
「えっ?あっ、あぁ、うん、うんそ、そうだよ」
山本は額に汗を浮かべながら答えた。
「み、水好きじゃないんだよね。ロックのほうが好きなんだよ」
「じゃ、私のロックにしようかな?」
「えっ・・・えっ英子ちゃん、ウイスキー飲みなれていないでしょ?」
「うん」
「だったら、うん、み、水割りのほうがいいよ、慣れてからの方がいいよ」
「そうだ、水割り飲んで、慣れたらロックにしなよ」


「あー山本君ずるい!」
「えっ!!!なっなにも・・・ずっずるくないよ!!!」
「えっ?何をそんなに慌てているの?」
「えっ、だっだって、ずるなんかしてないよ」山本はずり下がっためがねを直したり
額の汗を拭ったりきょどきょどしたりしていた。


「ずるしたとかいっているんじゃなくて自分だけおいしいウイスキー飲んで
私には水割りでごまかそうとしてるんじゃない?」
「えっ・・・ちっ違うよ・・・いいんだよ。ストレートで飲んだっていいよ」
「ただ、なれていないなら水で割ったほうが飲みやすいと思ったんだ」
「うん、なんだったらストレートで飲む?」
山本は少々ホッとしたような残念そうな顔をして言った。


「うーーーん、ストレートはちょっとね・・・」
「私もロックで飲みたいな」
「じゃ、この水割り、山本君にあげる」
「えっ・・・あっ、あぁ、いいよ、ぼ、僕、自分のがあるから」
「ん?私ロックがいいから、もう水割りはいいよ」
「じゃ、下に行ってこぼしてくるよ」
「えっ?何もこぼす事ないじゃない、もったいないよ」
「いいよ、たくさんあるから」山本はきょどりながらしどろもどろに言った。



「そんなに、慌てなくてもいいよ」
「えっ!あっ慌ててなんかいないよ!」山本は興奮気味にいった。
「もったいないから、私、全部、飲むよ」
「えっ?英子ちゃん・・・全部飲むの?」
「うん、かして」
「あっ、ああ、うん、いいよ」そう言うと山本は英子に渡した。


グラスを受け取ると英子は一口水割りを飲んだ。
「ホントにこれおいしいね、何杯でものめそう」
「そう?うん、遠慮しないでたくさん飲んでね」
「うん、ありがとう」
そう言って英子はもう一口飲んだ。
「山本君、飲んでる?食べてる?」
「うん、英子ちゃんの料理とてもおいしいよ・・・」

「おいしい料理においしいお酒、もう、幸せだね」
「うん、あれ、もう番組終わっちゃうみたい」
「あっ、本当だ、そういえば、メール読まれなかったね」
「残念だね」英子は特に関心もなさそうに言った。
「あぁ、本当に残念だ・・・」山本のほうは言葉のとおり本当に残念そうだった。
「うん、なんだか、つかれてきちゃったかな・・・」
「えっ?山本君も?私もなんだかだるくなってきた」
「そうなんだ、ぼ、僕、昨日、ちょっと緊張していてあまりよく眠れなかったからな」
「そう、私は、夜下ごしらえして、朝早く起きてお弁当作ったからね・・・」


「山本君、もう、酔っちゃったの?」
「えっ?ううん、まだロックで3杯目だからそんなには酔ってないよ」
「酔い覚ましに、このお水飲んだら?」
「いっ、いいよ、水、あまり好きじゃないんだ!」山本は慌てていった。
「そう?お水飲んだら、すっきりしない?」
「しないしない!」
「ふーん、じゃ、私、お水もらおうかな?」
「う、うん、飲みなよ。水はアルコール分解するからからだにいいよ」

「ん?そうなの?じゃ、山本君も飲めばいいのに」
「いいよ!飲みたくないよ!」山本は強くいった。
「なにも、そんなに怒ることないのに・・・」
「ご、ごめん、ん・・・」
「山本君?」
「ん、ごめん、ちょっと疲れて」


「ふぁーーー、なんだかあたしも疲れているみたい」
「久しぶりにお弁当作ったしな」
「私も、ちょっと酔ったのかな・・・」
英子は体がだるくなってきた。
まるで、いつも薬を飲んで眠る時のような感じもする。


「や、山本君?」
「うん、ごめん、ちょっと、体がだるくて・・・」
「大丈夫?ちょっと横になる?」
「ご、ごめん、ベッドに横になってもいいかな?」
「うん、大丈夫?平気?」
「うん、少し休んだらよくなるから・・・」
そう言って山本はよろよろとベッドに向かった。
「うん、だるい。疲れちゃったみたい、昨日眠れなかったからな・・・」
「大丈夫?何か、飲み物もってこようか?」

「・・・」
山本は少し黙ってけだるそうに目をしばたかせていた。
「山本君、どうしたの?大丈夫?」
英子は聞こえるとも聞こえないともつかないような声で山本の耳元でささやいた。
「昨日、寝てなかったから疲れちゃったんだね?」
「それなのにウイスキー飲んだから酔っ払っちゃったんだね?」
英子は山本の耳元でささやき続けた。
「疲れちゃったんだよね・・・」
「じゃ、少し休んでいていいよ」
「ゆっくりしてね・・・」


山本はしばらく虚ろな目つきをしていたがやがてだらしがなく口を開いたまま
かすかな寝息をたてはじめた・・・

英子は山本の部屋で独りきりになった。
ラジオのボリュウムを少しだけ落として、山本のパソコンを見てみた。
電源は落ちて画面は真っ暗になっている。
先ほど、山本の操作を見ていたため簡単に立ち上げる事ができた。


英子はパソコンが立ち上がるまでの間に山本の机周辺をあさってみた。
いろいろなものがあったが、英子の写真につながるようなものはなかった。
しばらく、机の中をあさっていると薬の袋を発見した。
処方された人は女性の名前になっている。名前から判断すると山本の母親のものらしかった。
なんで、山本が母の薬を持っているのだろうか?
薬は薬局のものではなく、病院で出しているもののようだった。

○○病院精神科が処方した薬だった。
まっまさか・・・
英子は急いで中身を確認してみた。
そこには、英子が医師から処方された睡眠薬と同じ物が入っていた。
しかし、それは英子のものは10mだったが20mのものだった。


なぜ、山本がこんなものをもっているのか?
何故、山本のお母さんがこんな薬を処方されていたのか・・・
英子には分からなかった。
山本がしきりに水割りを勧めていたのは私に睡眠薬を盛るためだったのか・・・
英子は背筋に冷たいものが走っていた。
かすかに体も震えていた。


英子は何も考えずに薬を袋ごとかばんにしまった。
そして、机を再び探ったが、それ以上なにもあやしいものはみつからなかった。

パソコン、チェックしなければ・・・
山本の事だから、絶対に他の場所に画像を保存してあるに違いない。
CDRもたくさんある。これら一つ一つをチェックしていたらやがて山本も
目を覚ましてしまうだろう。

英子はまず、ドライブをチェックしてみた。
山本はよっぽどの間抜けだろう。
隠しファイルを表示するにしたら
女の名前のファイルがいくつか出てきた。
それらは、藤原何某とか藤本何某などの芸能人の名前が書いてあったが
その中に、村上の名前と英子の名前があった。
単純な男でよかった。
英子はそのファイルの中身を確認してみた。
.jpgの画像が大量にあった。
思ったとおりだ。


英子は画像を開いた・・・
驚きのあまり声にならなかった・・・
英子は全ての画像を開いて確認した。
時間がたつのも忘れて・・・
もちろん、村上のファイルも開いて確認した。


英子の顔は青ざめ、息も苦しかった。
ディスク以外のCDRも確認してみなければ・・・
英子はCDRを一枚づつ確認した。
ほとんどのCDRはアダルト画像をPCで取り込んだものなどが焼き付けられていた。
全てのCDRを確認してみた結果、やはり、英子と村上の画像が焼き付けられた
CDRが1枚あることが確認できた。

英子はそのCDRもかばんにしまった。
まだ山本は寝息を立てている。いつしかあたりは日がかげりだしていた。
英子はこれ以上のバックアップはないと判断して、Windowsの
スタートボタンを押してWindowsの終了をクリックした。
そしてOKボタンをクリックした。
その間、英子はCtrlキーを押しつづけた起動メニューが表示されると
Command prompt を選択し、Enter キーを押した。


そして画面に表示された指示に従い操作を進めた・・・

その間、英子の瞳からは涙が止まらなかった・・・


英子は全ての操作を終えると山本をそのままにして静かに部屋を去った・・・

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