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ねぇ、早く帰ってきてよ 2

 ガチャガチャとベルトをはずし、トランクスをひょいと脱がすと愛しの恵一さんのおちんちんが露出する。
 ギンギンに勃起し、血管が浮いたりしている。彼の精液がたくさん詰まっているおちんちん。
 もう彼も我慢の限界なのか、先っぽから透明な液体がぷくーっとあふれ出ている。
 いい子いい子するように竿を握る。久しぶりの彼のそれはいつも以上に熱く堅いような気がした。
 
「すごいよ。大きい。一週間もお預けさせちゃってごめんね。すぐにいっぱい、わたしのなかで出させてあげるから」
 おちんちんに向かって話しかける。と、同時に彼もわたしのスカートを脱がし、パンツに手をかける。
「やっん」
 ねとーっとパンツにわたしの割れ目からあふれ出たものが糸を引く。
「さくらも僕のが欲しくてよだれがすごいよ」
「もう。今日の恵一さん、ちょっといじわるだよ……」

 生まれたままの姿にお互いなって肌と肌で感じあう。ベッドに横たわり、正常位の格好で一度、キスをする。
「さくら、いれるよ」
「うん」
 彼はおちんちんを手に持って、わたしの割れ目に狙いを定める。
 くちゅくちゅと筋をなぞって亀頭に愛液を十分絡ませる。
 
「あっんっ、やんっ。ねぇ、焦らさないで。んっ。さくら、切なくておかしくなっちゃうよ。早くいれて」
 今日の彼はいつも以上に嗜虐的なのかわたしの恥ずかしいことばかり口にする。
「さくらのおまんこ、僕のが欲しくて口をパクパクさせてるね」
「もう、お願い。おちんちんわたしのなかに入れてください」
 泣きそうになりながら懇願すると、彼はいつもの優しい笑顔に戻って「ごめん」
と言うと一気にわたしのなかに侵入してくる。

「あっ、うっ…んっ!」
 入口の側の一番狭いところをおちんちんがこじ開けるように通り抜ける。
 一瞬の抵抗ではあるが、何度エッチをしていても彼が入ってくる時は緊張する。
 一度そこを抜けてしまえばあとはわたしの膣壁を亀頭が擦りつけながら一番奥まで入ってくる。
 
「ぜんぶ入ったよ」
「うん、恵一さんの、子宮口に当たってるよ」
 ゴリゴリと乱暴にわたしの膣を広げてくる。
 相性というか、彼のは平均サイズであったがちょうどわたしの膣の長さにフィットしているみたいで根元まで挿入すると一番奥までフィットしてくる。
 お腹のなかいっぱいに広がった彼のモノを感じると無性に幸せな気分になる。

「うっ、あっ、さくらのなか、すごくやらしいよ」
 結婚する前はいつもゴムをしていたけれど、今はいつも生でやっている。
 粘膜と粘膜を擦りつけあう感触はゴムなんかもう付けられないほど気持ちいい。
 わたしのおまんこと恵一さんのおちんちんが溶けあうようなそんな感触。
 本当にひとつになったような幸福感を味わえる。彼のおちんちん全体に染み渡るわたしの愛液。
 彼が動かさなくても、わたしが腰を振らなくても膣は彼の精液を絞りだそうとおちんちんに絡みつき、彼を刺激する。
 彼の精子が欲しいと無意識に身体が反応してしまうことに羞恥心を覚えずにはいられない。
 
 恵一さんも、一刻も早くわたしの膣に射精したいのだろう。
 すぐにピストン運動を開始する。いつも一回目は獣のような荒々しいピストンをする。
 じゅぶじゅぶと音がするほど激しく、亀頭がかすかに引っかかるほどまで抜いてから、また一気にわたしのなかに押し込んでくる。
 一瞬、抜かれそうな感じになるとわたしは「抜いちゃやだぁ」って気持ちで入口をきゅーっと締め付ける。
 そして次の瞬間には彼は収縮した膣のひだひだに亀頭を擦りつけて一番奥までつっこんでくる。
「あっあっあっあっ!」

 それを繰り返しているとわたしも彼も気持ちよすぎて何も考えられなくなってくる。
 いつの間にかわたしも彼の動きにあわせてくねくねと腰を振っている。
 動きが激しくなればなるほどお互いに登り詰めていく。
 お隣さんに喘ぎ声が届いてしまうほどにわたしは喘ぎ、彼の呼吸も激しくなる。
 彼の呼吸を耳元で感じながら、彼にあわせてわたしも一段と高みに登っていく。
 お互いにこんな激しくしていればすぐに終わりがきてしまうのを知っていながら、それでも快感を貪りたかった。
 昂ぶれば昂ぶるほどもっと欲しいという本能とまだずっと味わっていたという気持ちが二律背反する。
 限界がもうすぐそこまで迫ってきて、わたしは達しないようにぎゅっとシーツを握りしめる。
 彼もまたきもち苦しそうに顔をゆがめて一心不乱に腰を振っている。
 そんな一番気持ちいい瞬間も一分も持てばいい方だ。彼のものが限界以上にまで膨らむ感触を感じるとわたしも快感の波がついに決壊する。
 
「さくら、もう射精るよ!」
「あああっ、ああっ、わたしももうだめ。イッちゃう。一緒にイこう。恵一さん来て! わたしのなかにいっぱい注いで!」
「あっ、あっ、射精るっ、射精るよっ」
「んっ、あっ、イイ! イク、イク、イッちゃう!」

 ぎゅっと膣が痙攣するのと、彼のおちんちんがわたしの膣でビクビクっと暴れ回るのはほぼ同時だった。
 一番深く入れたところで射精が始まり、わたしの子宮に直接、熱いものが注ぎ込まれる。
 あまりにもビクビク痙攣するものだから、精液はわたしの子宮のあちこちに飛び散っているような気分だった。
 頭の中が真っ白になりながら、彼の射精の瞬間を確かに感じている。
 永遠に近い快感の一瞬が過ぎ去っていくと、彼はピストン運動を徐々に落ち着かせ、荒い息でわたしにもたれかかる。
 わたしも飛んでいた感覚が徐々に戻ってきて、彼の体重とともに快感と幸せを感じてきた。
 敏感すぎるわたしのおまんこはまだ痙攣をし続け、彼の精液を一滴残らず搾り取ろうと収縮を繰り返している。

「はぁ、はぁ、はぁ。すごい、すごいよさくら。まだ膣でいやらしくぼくのちんぽに絡みついてきてるよ。あっ、もう出ないよ」

 急に冷静さを取り戻して来つつあるわたしは、わたしの身体のどん欲さに恥ずかしくなって顔を赤らめる。
「えっち。恵一さんだって、おちんちん全然小さくならないよ」
「えへへ。ずっと我慢してたから。さくらに久しぶりに逢えたらずっと興奮しっぱなしなんだ」

 あれだけ精を放出したというのに、彼のおちんちんは堅さを全然失おうとはしない。
 それどころかかえって大きく硬くなったかのような錯覚さえする。まだ出したりないのか、彼はすぐに腰を振り始める。
 
「あっ、やん……。もう二回戦なんて激しすぎてわたし、身体が持たないよ」
 じゅぶじゅぶと、精液が潤滑剤代わりになっていやらしい音が響く。
「今日はさくらのお腹が精液でたぷんたぷんになるくらいやるから」
「そんなにいっぱいしたら、すぐ妊娠しちゃうよ」

 二回戦はうってかわってゆっくりまったりと、キスを交えながらする。
 お互いに快感と愛情を一つ一つ確かめながら、噛み締めながら。
「さくらを孕ませたいんだ。僕の赤ちゃん、産んでくれる?」
「……うん、早く恵一さんの赤ちゃん産みたいよ」

 お互いにイッて敏感になっている場所をゆっくりと擦りあわせる。粘膜と粘膜。
一番無防備なものを触れあう時、二人が最も信頼しているという証。
今、つながっているのだと、お互いの心を直接、手で触れているような感触。気持ちいいという感情以外は何もわからない。
わたしと恵一さんという別々の命が融けあってこの一瞬だけは一つのものになっている感じ。
そんな時間をめいっぱいわたしたちは楽しんでいる。
よだれと汗と愛液と精液でぐちょぐちょのどろどろになりながらも、わたしたちはまた少しずつ、でも確実に快感の階段を登っていく。

「あっあっあっあっ、んっんっ、恵一…さ…あっあっ、んっ……」
「さくら、また射精るよ。奥の方で、いっぱいいっぱい、出してあげるから」
「恵一さん、ちょうだい。恵一さんの赤ちゃんいっぱい孕ませて」

 二度目の射精が終わって、またいちゃいちゃとしていたら三回目、四回目と夜遅くまで、彼の予告通りにお腹が精液でぽっこり膨らむくらいに赤ちゃんのもとを注いでもらった。
 さすがに三時を回る頃になって力尽きて、お互いが精液と愛液でべとべとになりながらもおっぱいにさわったり、彼の背中を撫でたりしてゆっくりとまどろんでいた。
 
「ねぇ、今わたしのお腹のなかに、恵一さんが何十億って入っているんだよ。
わたしの卵子を求めて、がんばって泳いでる。
でも、こんなにいっぱい出してくれたのに、わたしの卵子と出会えるのはたった一人だけなんだよね。
そう思うと、ちょっと可哀想だよ」

 わたしがそう言うと彼は無言のまま寂しそうに微笑んでわたしの下腹部を優しく撫でてから軽く唇と唇を合わせた。

「ん。んー」

 朝。ぼーっと寝ぼけている頭の中をぐるぐると振って枕元に置いてある携帯電話を手に取る。
 メールの着信がある。誰だろうと見てみると恵一さんからだった。
「んっと、なになに。昨晩は電話できなくてごめんね。緊急の仕事が入ってしまって。
そう、マンションに一人暮らしは物騒なために弟に様子を見てくれと頼んだ。
そろそろ南米からそちらに着く頃だと思うので、その際はよろしく受け入れてやってくれ?」

 低血圧だからか、頭がまだ起きていない。
 そのために、メールの内容がよくわからない。
 恵一さんは今、わたしの隣で気持ちよさそうに裸で寝ているというのに、なぜメールが届くのだろう。
 それに、弟、弟、弟……。
 
 ピンと来た。確か恵一さんにそっくりな双子の弟がいたのだった。
 放浪癖があって今はバックパッカーとして世界中を飛び回ってレアメタルの情報を集めているはず。
 わたしと恵一さんの結婚式にもアマゾンの奥地にいるとかで連絡が取れなかった。確か名前は犬塚悠。
 
 じーっと、まだ裸ですやすやと寝ている彼を見る。
 昨晩、おもいっきり愛しあった彼。まだおなかに彼のを感じるほど、生でいっぱい中だしされた……。
 昨日はもちろん危険日。もしできちゃったら、恵一さんの弟の子。
 
「むー。あっ、おはよ」
 ちょうど悠も目が覚めたみたいでわたしが青くなっているのにも気づかずに微笑んでくる。
「ちょっと、なんであんたがここにいるのよ!」
 ばしばしと叩きながら言うと、彼は罰が悪そうに舌をぺろっと出してはにかむ。

「あれ? もうバレちゃったんだ。メール見たんだろ? 兄貴に頼まれたんだよ。さくらを僕のかわりに守ってやってくれって」

 まるっきり同じ体型、同じ顔の悠。
 隣に並べてもわたしでもまったく見分けがつく自信がないくらいそっくりな彼は、口調だけは優しい恵一さんと正反対だった。
 
「守ってって、絶対にそういう意味じゃないよ! 第一、なんで恵一さんのフリをするのよ?」
 またばしばしと叩く。ばしばしと叩いても、彼は痛そうな素振りさえ見せずにあははと笑うだけだった。
 
「兄貴に会えなくてさくらちゃんが寂しそうにしてるんじゃないかと思ってさ。
俺が兄貴の真似して慰めてあげようと思ったんだよ。でも、本当に気づかないとは思わなかったなぁ。
まぁ、ママンだって俺と兄貴がお互いに入れ替わると見分けが付かないんだけどさ」
「ぜんぜん嬉しくないー。それに、赤ちゃんできちゃったらどうするのよ?」
「ははは、兄貴とは一卵性双生児だから、DNA鑑定したって、区別は付かないよ。だからできちゃっても大丈夫」
「ぜんぜん大丈夫じゃないー」
「さくら、僕のことが嫌いなの?」

 そうやって急にシリアスな表情になって、恵一さんの口調まで似せると、本当に恵一さんのように見えてわたしはドキッとする。
 そっと顔が近づいてきて、彼がキスをしようとしているのがわかっていても、突き飛ばすことができない。 偽物だとわかっているのに。
 彼におはようのキスをされて、恵一さんにまるでされているような気分になって、つい許してしまう。

「ねぇ、これからどうするのよ。まさか、ずっとここに住み着くつもりじゃないでしょうね」
 暗に出て行ってといったのだが、彼はわかってかわからずか、あっけらかんとわたしにとって最悪の答えを言う。
 
「そう、そのまさか。まさか、叩き出そうっていうの? そんなことしたら、さくらを守ってくれて言われた兄貴に絶縁されちゃうよ。な、頼むよ。さくら」
 悠の時は「さくらちゃん」と呼ぶのに、恵一さんのまねをするときだけ卑怯にも「さくら」になる。
 わたしには恵一さんを叩き出すのは不可能だった。頭ではわかっているのに、悠が恵一さんになるとさからえない。
 渋々ながら、彼がここに住み着くことを承諾してしまう。
 そんなこんなで恵一さんが帰ってくるまでの三週間、彼との奇妙な同居生活が繰り広げられるのだが、さて、どうなってしまうのだろう。
「ねぇ、早く帰ってきてよ恵一さん。でないと、悠ちゃんに孕まされちゃうよ……」

コメント

蕨欸殲

一卵性でもDNAは、違うでェ~

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