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歩美~クリスマスの寝取られ (1)

2××7年12月24日━━━

周囲はカップルの群れが行き来してる中、俺は一人この寒空の下で人を待っていた。
聞こえてくるのは陽気なクリスマスメロディ、俺と同じようにここで待ち合わせしてる奴らもいるが、
彼らには次々と待ち人がやってきて、この雪の降り始めた街へと繰り出していく。
それぞれのクリスマスイブを過ごす為に…
俺は去年は果たせなかった約束を守るために、ひたすら待っていたんだ…
実は、まだ約束の時間にさえなってないのだが、
去年渡しそびれたプレゼントを片手に、今から彼女を待っていたんだ。
去年のような愚行を繰り返さない為に、そして彼女のその時の辛さを少しでもわかる為に…
今日はクリスマスイブ、待ちに待った恋人達のイベントの日、
そう去年は散々だった…だけど今年は絶対に素敵な思い出になる日にしないとな!



2××6年12月1×日━━━

彼女と出会ったのは高校の入学式の時だった、
講堂で新入生が集まった時に、たまたま目が合ったのだけど…
その時にすでに何かを感じてたんだよ。
まるで漫画やドラマの運命の相手と出会った瞬間…そんな感じだった。
クラスでの自己紹介の時にも同じだ、何気なく彼女から目が離せなくなってた…
あのショートカットの髪をした幼い体型のつぶらな瞳をもった少女に、俺はすっかり心を奪われていた。
それでゴールデンウィーク前に勇気を出して俺は告白したのだけど、
何とそのときに両思いだとわかったんだ!!
あの時は狂乱し喜んでいたっけな、本当…まさかと思ったよ!
藤江歩美ちゃん…それが彼女の名前だった、
俺、長谷田恵一が好きになって…そして恋人にした女の子、
彼女とはそれからも色々と男女の仲として付き合ってきたんだ、
一緒に勉強をし、休日にはデートとして映画に行き、買い物をして…
しかも夏休みには二人で海に泳ぎに行き、
帰りに…したんだ、初めてのキスを!
まぁ、そこから先の肉体関係はまだもってないけど、我ながら時間の問題だなと思ってる。
12月に入るまでも、いくらかそうなりかけた事もあったしな…
何より目の前には恋人達のイベントであるクリスマスイブが近づいてる、
ちょうど今年は休日だし、俺らはその日にデートする約束してたんだ。
つまり…また一歩深い仲になる、いい機会なわけなんだ。
去年までは俺には関係ないイベントだったけど、今年は違うってわけだ。
友人の紹介で学校に内緒でバイトをして、立派なプレゼントを買う資金も稼いでるし、
もう当日のデートの計画もできてる、あとはその日が来るだけだという状況だった。

だけど…まさかあんな事が起きるなんて、この時の俺には予想もしてなかった。

:::::::::::::::


2××6年12月23日━━━

あたしは、明日のデートにウキウキしてました、
一目見ただけでこの胸をドキドキと高鳴らせてくれた男の子、
今は恋人である恵一君…その彼と明日のクリスマスイブにデートする予定なんだよ。
もしかしたらその日に一線超えちゃうかも…そんな予感を感じてたの、
すっと春から付き合ってきたあの人と…ついにって!


あたしって友人達からは、昔から成長が遅れているせいで幼い外見でね、
同級生なのに子供扱いされ続けてたし、大人の階段を登る行為…
つまり男性とそうなるのは夢だったのでした。
今なんか勝負下着を履いて行こうかなって、舞い上がってるぐらいだし。

その時にでした、突然に友達から電話がかかってきたのは。
何だろうと思って話を聞くと、それは驚くべき内容だったの!
「えっ!?」
『お願い!メンバーが足りないの0!!』
どうやらあたしの友達らが今日する予定である主に大学生の男の人メンバーとの合コンに、
今更にドタキャンした女の子が居てね、その子の代わりにと人数合わせの為に、
このあたしにも参加してって頼まれたのよ。
ちょうど今日は祝日で休みだから、明日の為に彼氏をゲットする為にって
友人らが前々から計画してたのは知ってたけどさ、
だからって恋人のいるあたしも召集するわけ?
もう仕方ないな…あたしはお気に入りで愛用してる上着のバーカーを着て、
その集合場所に向かいました。
場所は駅前のカラオケボックスという話でね、そこに着くとこの合コンを取り仕切ってる友人が、
私を平謝りして向かえたの。
あ…他にも相手の男性達も居るみたい。
「なんか、あっちの人達…凄い高レベルな面子だよね」
「でしょでしょ、あの人なんて素敵よね」
「ちょっと0あの人は私が先にマークしたんだから、横取りは駄目よ!」
あ…どうもみんな、それぞれ狙ってる人は決めてるみたい、
みんな被らないようにそれぞれ相談してるし、まぁ…あたしはもう彼氏居るし、
みんなの余りでいいんだけども…何か必死だよね。
ふとその時に、あたしは向こうのメンバーの一人が気になりました、
あの男性メンバーだけど、あきらかにイケメンの二枚目の人、明るいキャラで盛り上げる人、
それぞれが高いレベルの男性達だらけです…でもね、
そんな高レベルの人達の中に一人だけ、雰囲気が暗くて体型は太く、
メガネをかけてる大人しい人がいたの…いかにもって感じの人みたいだけど。
「ねぇ、歩美…ごめんだけど、あの人の相手をしてくれない?」
「え!あたし!?」
すると向こうの仕切りしてる人と話し込んでいた友人が、あたしにその人と相手する事を頼むの。
当然ながらに彼が余ったみたい…もうみんなそれぞれ獲物を決めてたわ。
「だって、歩美には彼氏いるでしょ?じゃあ、いいじゃん!」
「なぁ0俺からも頼むよ、あいつ…あんな風だけどいい奴だしさ、楽しませたいんだよ」
う0ん…あたしの好みと程遠いし、あんまり気乗りしなかったけど、まぁいいか。
「わかったわ…あの人と話をしてたらいいんでしょ?」
「うん、まぁjクリスマスだしモテない君に一時の夢の時間をプレゼントしても罰はあたらないわ」
もう人事だと思って!そんなわけで、合コンは無事に開始されます。
始まるなり全員それぞれ狙ってる男性の隣に席替えしていくの、もちろんあたしも…
みんなの為にも、彼の横に座って話かけました。
「ここいいですか」
「え!?う、うん…いいけど」
緊張してる…女の子に免疫ないのかも、顔が一気に赤くなっていくのだもん。
リョックが椅子の下に置かれてる、この人のかな…
あ、何だろう隙間から可愛い女の子のイラストが見えてたけど?
「ごめん、どけるよ…邪魔だよね」
たどたどしくこの人はリュックを後ろにどけて微笑むの、
う0ん照れてるな、きっと心臓が激しく高鳴っていると思うわ。


「あの…お話しません?」
「ぼ、僕でいいの?」
「うん」
あたしも彼に微笑みます、するとね…凄く喜んでた、
ちなみにさっきから場違いを感じてドキドキしてたんだって…
そうそうやっぱり、この相楽さんはオタクの人だったの、
彼の名は相良幾郎さん…CG関連の専門学校に通う学生さんでした。
あたしよりも歳が4つ上だった、けども話のリードは年下のあたしに分があったんだ。
だから色々と聞き出せて、そういう趣味の人だって事もわかったの。
話が合うか心配だったけども、実のとこあたしもマンガとか好きだから、
結構会話は続きます、他の人らとはあきらかに違う空間を作ってたけどね。
にしても話す漫画の内容って少女漫画物なのに…どうして詳しいのかな?
本当に話してて実感するの、恵一君とは全然タイプの違う人だって…
恵一君とはこんな話はしないもん、興味無いようだから…
だからこういう話できて、ちょっと楽しいかも。
だけど女の子にはモテないよね、やっぱり…
「ごめんな、頼まれたんだろ工藤に…僕の相手をさ」
「そ、それは…」
突然にそれを言われ、びっくりしました…気付いてたの?
「本当は他の奴と組みたかったんだろ、別にいいよ…藤江さんも楽しみたいだろうし」
そしてあたしを気遣ってくれるの、へぇ0優しいんだ、
そして知ってるんだね自分が女の子に好かれないのが。
「いえ…あたしは、数合わせだから、ここだけの話だけども彼氏居るの」
「そ、そうなんだ…あはは、なら安心したよ」
だからあたしは正直に告げたの、
本当…いい人なんだ、なんだか好意は持てた気がします。
だから余り組同士で結構楽しむ事ができたのでした。
段々と彼の緊張もほぐれて色々話せるようになってきた、そしてね彼氏の話もしたの。
「へぇ…春から交際してるんだ」
「うん…」
「キスはした?」
「夏にね…しちゃった」
こういう話は男女関係なく気になる話題みたいで、もう色々と聞かれちゃいます、
少し恥ずかしい話だったけど…何だろう頭がボーっとした感じがしてきて、
そのせいか結構恥ずかしい内容まで、スラスラ話をしてたみたい。
「まだ処女なんだよ…えへ、明日にどうなるかわかんないけど0」
「ふ、藤江さん?何か…顔が赤いよ、それに…」
「ほへ?うん…何だか熱いかも…」
さっきから頭がクラクラする…それに、この飲んでいるジュースどこか変な味が…あっ!
「ちょっ!お酒じゃないのこれ!!」
「えへへ、気にしない気にしない0」
どうやら悪戯好きの友達が、みんなの飲んでるジュースにアルコールを混ぜたらしいの。
お酒なんて初めて飲んだわ…まだ未成年だし。
「大丈夫?」
「う、うん…何とか」
やっぱりクラクラするかも…でもこれなら平気かな?
そしてアルコールの力もあってか、合コンは更に盛り上がっていきました、
ここでみんな参加のゲームも始まったの、ちなみに定番のアレね。

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