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嫁の彩たんが寝てる間に -16-

そんなとき、彩の話を優しく聞いてくれて、相談にのってくれたのが、島村だった。
島村は職場で彩の顔色がすぐれないと、いつも優しく声を掛けてくれた。
あの日以来、彩は島村と二人で食事にいったりしていなかった。
どちらかというと島村を避けていたかもしれない。
島村が自分に好意をもっていることは十分にわかっていた。
それ故に思わせぶりな行動はしてはいけないと自分に言い聞かせていた。

そんなある日、会社が終わって彩は一人でぼんやりと駅までの道を歩いていた。
なんとなく心が晴れなかった。
仕事も集中力を欠き、ミスを連発してしまった。
俺からの電話のない日が続いていた。

彩はこのまま家に帰りたくなかった。
昔だったら、俺に電話して、俺のアパートに向かったことだろう。
そのとき、後ろから肩をポンとたたかれた。
振り返ってみる。
そこには、島村が笑顔で立っていた。

島村「一人でどうした?」
彩「真っ直ぐ家に帰りたくなくてブラブラしてました」(笑)
島村「なら、飯でも食いに行こうか?」
彩(一瞬考えて)「島村さんは予定無いんですか?」
島村「うん、家に帰ろうと思って。どうせ家帰っても一人だから」
彩「いいんですか?」
島村「いいもなにも、彩ちゃんと飲めるんだったら何時でもOK!」

二人で歩いて近くの居酒屋に入る。
彩は島村と話しているとだんだん穏やかな気持ちになっていく自分に気がついた。

「もう無理かもしれない」彩がぽつりとつぶやいた。
島村「どうした?」
彩「もう私たち遠距離を続けるのは無理かも」
島村「彼と別れて俺と付き合わないか」
彩「・・・・・わからない」
島村「今返事しなくてもいいから、ゆっくり考えて」
彩「・・・・・」
島村「俺の気持ちは最初に彩ちゃんにあったときから変わってないから」

駅のホーム。
島村と彩が並んで電車を待っている。
彩が乗る電車がホームに入ってくる。
強引に彩を抱きしめる島村。
彩、びっくりするが抵抗しない。
電車の発車のベルが鳴る。
島村ゆっくりと抱きしめた手をほどく。
島村「おやすみ。また明日」笑顔で彩を見送る。
彩の身体に抱きしめられたときの島村のぬくもりが残っていた。


次の土曜日、彩は島村の車の助手席に乗っていた。
初めての島村とのデート。
先日食事をした次の日、彩は島村から土曜日開いているかと聞かれた。
彩は何も言わずうなずいた。
島村は彩をつれていきたい場所があるらしい。
彩は頭の片隅に俺のことを考えたらしいが、もう考えないようにした。
自分のしたいようにしよう。
○○君(俺)だって、九州で好きにやってるんだから。


彩と島村を乗せた車は郊外へと向かっていった。
車はどんどん人気の無い山奥へと入っていく。
道路もアスファルトから砂利道に変わっていた。
島村の車は四駆なので、走行は心配なさそうだが、あまりにも山奥へ入っていくので、彩の心の中に若干の不安が過ぎった。

そんな不安を他所に島村は車をさらに奥地へ走らせる。
周りは鬱蒼とした林が続く。
最初は饒舌だった島村も運転に真剣なのか、あまり喋らない。
カーステレオからの音楽だけが静かに流れている。
彩の不安がさらに大きくなったとき、突然視界が広がった。


車が止まる。
「着いたよ」島村がエンジンを止めながら、つぶやく。
二人外に出る。
「すごーい」彩は思わず叫んでいた。
そこからの景色はすばらしかった。
一面に広がる紅葉。澄んだ空気。
しばらく無言で彩は紅葉に見入っていた。
鬱拙していた自分の気持ちが洗われるようだった。


暫くの間、二人は近くの石に腰掛け、黙って景色を堪能した。
彩「ありがとう」
島村「少しは気分が晴れた」
彩「うん。すばらしいところだね」
島村「そうだろ。俺のとっておきの場所なんだ。大事な人以外は絶対
連れてこないよ」
彩は少しだけドキドキしている自分に気づいた。

二人は車を置いたまま、森を散策した。
島村の話だと少し降りたところに小さな滝壷があるらしい。
しばらくすると水の音が聞こえだした。
二人、滝壷に出る。
綺麗な水、静かな水の音、心が癒される気がした。
滝壷の水に触れてみる。冷たい。
島村に少し掛けてみた。逃げる島村。
傍から見れば、まるで仲の良い恋人同士のように見えるだろう。
彩はここに連れてきてくれた島村に本当に感謝していた。



そうしているうちに空が暗くなってきた。
天気が崩れそうな気配。
二人は車に向かったが、途中で大粒の雨が落ちてきた。
坂をかけ上がり、なんとか車まで辿りついたが、二人ともずぶ濡れだった。
気温も急に下がり、寒気がする。
島村はすぐにエンジンをかけ、暖房を入れた。


一枚のタオルを代わる代わるに使い濡れた身体をふき取る。
彩の白のブラウスが濡れてブラが透けている。
島村「このままだと風邪ひくから、服脱いで俺のジャケット羽織ってなよ」
車内に置きっぱなしだったので、濡れていないジャケットを渡す。
彩「島村さんは?」
島村「俺は大丈夫だから、早く後ろで着替えな」

彩は少し躊躇したが、寒気がしてほんとうに風邪をひきそうだったので、
後部座席に移動し、座席の影に隠れてブラウスのボタンを外しだした。
島村がバックミラー越しに自分の方をちらちらと見ているのがわかった。
下着姿を見られるのは恥ずかしかったが、少しくらい見られても仕方ないと思い急いでジャケットを羽織った。

助手席に戻った彩の姿を見て、島村はドキッとした。
大きめのジャケットだが、胸元がV字に大きく開いている。
ブラは見えないように隠しているものの、深い胸の谷間が見え隠れしていた。
島村は前にタクシーの中で触れた彩の胸の感触を思い出していた。
予想外のボリュームだった。
あれから、彩の身体を想像して悶々としきてきた。
その身体が目の前にある。

その思いを打ち消すようにカーステレオのボリュームを上げる。
雨は一向にやむ気配はない。
沈黙が流れる車内。島村は自分の鼓動が速くなるのを感じた。
その沈黙を破るように彩が話し掛けた。
彩「飴、食べますか?」
島村「あっああ」ちょっと動揺して答える。
彩は後部座席に置いてある自分のカバンを取ろうとする。
そのとき、押さえていたジャケットの胸元が開き、
島村の目に彩のブラに支えられた胸の全貌が飛び込んできた。
その瞬間、島村は理性を忘れた。


島村は彩を抱き寄せて、唇を奪おうとする。
彩「ちょっと待ってください!」
島村、それでも強引に唇を奪う。
抵抗する彩。顔を背けて、唇を島村から外そうとする。
彩「島村さん、ちょっと待ってください!」
彩の大声で、島村は少し冷静さを取り戻す。

島村「彩ちゃん、俺のこときらいか?」
彩「嫌いじゃないよ。だけど私たち未だ付き合っている訳じゃないから」
島村「付き合ってほしいと思ってる。俺、彩ちゃんがうちの課に配属になってからずっと好きだったから」
彩「島村さんの気持ち分かってた・・・・でも私、今未だ彼がいるから」
島村「こんなに彩ちゃんに辛い思いをさせるやつは彼なんかじゃないよ」
彩「・・・・・」
島村「だから、俺と・・・・・」
再び彩に顔を近づけ、キスをしようとする。
彩は、島村のキスを受け入れた。
そのとき、彩は俺と別れる決意をしたらしい。
彩は早くこの苦しみから逃れたかったらしい。

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なんか、無駄に長いな…

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