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嫁の彩たんが寝てる間に-18-

数日後、俺は智美さんを食事に誘った。
二人で会うのは本当に久しぶりだった。
いろいろな話をした。
話をしながら、智美さんの愛くるしい笑顔に惹かれていく自分がいた。
この人と付き合いたいと思った。
石川のことを切り出そうと思ったが、なかなか切り出せない。
切り出せないまま、時間だけがあっという間に過ぎていった。
俺「クリスマスイブはなんか予定入っている?」
勇気を振り絞って聞いてみた。
智美「なにもないよ」
俺「俺と過ごさない?」
智美「・・・・・」
沈黙する智美さんに急に不安になる俺。

俺「俺じゃダメかな」
智美「ダメじゃないけど、それって付き合ってってこと?」
俺「あたりまえじゃん!」


智美「〇〇君、彼女はどうしたの?」
俺「この間、きちんとケジメつけてきた」
智美「ほんとに?私のために?」
俺「自分のために。俺、智美さんのことが好きだから!」
智美「ありがとう。でも少しだけ返事待ってくれる?」
俺「いいよ。いいよ。大事なことだからね」
正直すぐに返事がもらえると期待していただけにショックだった。
石川と比較されているのか。そうとも思った。


数日後、昼飯を一人で食べている石川と偶然会った。
俺は石川の前に座り、同じランチを注文した。
暫くして、食べ終わった石川が話し出した。
石川「俺、昨日智美ちゃんと飲みにいったんだ」
俺「えっ」少し動揺する。
石川「結局、断られちゃったよ」
俺「そうか、智美さん、なんて言ってた?」少し安心する。
石川「今、付き合ってないけど好きな人がいるって」
俺「誰か聞いたか?」
石川「俺の知らない人らしい。大学時代の先輩とか言ってた」
俺「あっそう」興味のないフリをした。

その日は一日中、悶々としていた。
石川を断ってくれたことはうれしい。
でも、『好きな人』『大学時代の先輩』ってなんなんだ。
俺と迷っていたのではないのか。
俺も石川と同じように断られるのか。
そう考え出すと止まらなかった。不安が俺の心を占め始めた。

家に帰ってからも一人で考えた。
俺は待ってられないと思い、智美さんに電話した。
俺「今から会いたいのだけど、迎えにいっていい?」
智美「えっ」突然の誘いに驚いている。
俺「少しだけでいいから」
智美「わかった」
俺は智美さんの家まで車を走らせた。

智美さんの家の前までくると携帯で智美さんを呼び出した。
智美さんが出てくると俺は中から助手席のドアを開けた。
智美さんが入ってくる。

俺「ごめんな。突然」
智美「大丈夫。でもびっくりした」
俺「親にはなんて言って出てきた?」
智美「何も言ってないよ。ちょっと行ってくるくらい」(笑)
智美「どうしたの?」

俺「ごめん。この間の返事がどうしても待てなくて」
智美「えっ、今日しなきゃダメ?」
俺「迷っているの?」
智美「・・・・・」
暫し沈黙。
智美「迷っている訳じゃないの。ただ恋愛に臆病になっているだけ」
俺「どうして、大橋さんのこと?」
智美「違うの」


俺「もしかして、大学時代の先輩?」
智美「どうして?」
俺「石川から聞いた」
智美「知ってたんだ、石川君のこと」
俺「ああ。俺も石川と同じように振られるんじゃないかと思って」
智美「石川君と〇〇君(俺)は違うよ。でも」
俺「でも?」

不安が再び俺の心を占める。
智美「私、大学時代~社会人1年目まで付き合っていた人がいるのね」
俺「それが、大学の先輩?」
智美「うん。テニスサークルの」
智美さんは自分の過去を少しづつ話し始めた。


智美は地元の大学に入学し、テニスサークルに勧誘され、そこで
1学年上の先輩、尾崎と出会う。
尾崎はサークルでも抜群にテニスがうまく、下級生たちの憧れだった。
なので、どっちかというと智美の方から積極的にアプローチしたようだ。
その甲斐あって、1年の夏、二人は付き合い始める。
智美が処女を失ったのもそのときのようだ。


尾崎との交際は順調だと思っていた。
だが、順調な期間もそんなに長くはなかった。
尾崎の浮気が発覚する。
しかも相手は同じサークルの智美の同級生。
智美は別れようと思ったが、尾崎が最終的に自分を選んだため、付き合いを続けることとなる。
その後も尾崎の浮気(遊び)は度々あったらしいが、智美も麻痺していたのか、
自分さえ我慢すれば穏やかな関係は続くと思ってたらしい。


でも、どうしても我慢できないことがあった。
それは、智美が社会人1年目のときのこと。
智美は仕事帰りに尾崎のマンションを訪れた。
その日は尾崎の誕生日だったので、尾崎のマンションで智美が手料理を振る舞う約束だった。
智美が尾崎のマンションに着いたとき、尾崎と同期のサークルの先輩が2人いて、3人で飲んでいた。
もちろん2人とも智美は面識はあったが、そのうち1人(伊藤)は智美があまり好きではない先輩だった。

何故智美が伊藤のことを好きではなかったと言うと
伊藤は酒癖が悪く、飲むとセクハラ魔になることで有名だった。
飲み会で被害にあった女の子は数知れず、智美も例外ではなかった。
ある飲み会ではスカートをみんなの前で捲られたりした。
ある飲み会では服の上からであるが背後から胸を揉まれたこともある。
それ以来智美はできるだけ伊藤の出席する飲み会は避けていた。

尾崎も伊藤ももう1人もかなり出来上がっていた。
尾崎「おかえり~」
伊藤「おっ、お嬢(サークルでは智美はこう呼ばれていたらしい)のお出ましだ!」
もう1人「待ってたよ!座って座って!」

智美は他の2人特に伊藤がいることで不快を感じたが、
今日は尾崎の誕生日ということもあり、我慢することし、尾崎の横に座った。

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