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嫁の彩たんが寝てる間に-25-

二人マンションを出て、駐車場へ。
美由紀さんの家までドライブ。
車の中では、全然別の話をした。
たぶん音楽やテレビ番組の話だったと思う。
程なくして美由紀さんの家に着いた。
俺「じゃあな。元気出せよ!」
美由紀「・・・・・」
返事が無いので、美由紀さんの方を見る。
美由紀さんの顔が近づく。
「ありがとう」
美由紀さんはそう言って俺の頬にキスをすると
「バイバイ!」
と言ってドアを開け、駆け去っていった。

車中に一人。
ちょっとだけぼーっとしていた。
キスされた頬を軽く触ってみた。
なんとなく暖かい気持ちになった。
美由紀さんに何もしなかったことを少しだけ後悔している自分がいたが、
これで良かったと自分に言い聞かせた。
帰りのドライブの途中で何故かふっと彩のことを思い出した。
別れてからもう1年が経とうとしていた。


それから数日後。
平山(後輩)と夕飯を食っていた。
平山「〇〇さん(俺)の噂を耳にしたのですが」
俺「俺の?なんだよ?」
平山「美由紀さんと付き合っているんですか?」
俺に動揺が走る。
俺「なっなんでそうなってるんだ?」
平山「俺もびっくりですよ。美由紀さんは大橋さんと付き合っていると
思ってましたし、〇〇さんは智美さんが好きかと思ってましたから」
『お前、鋭いな!』心の中でつぶやく。
俺「俺と美由紀さん?そんなんある訳ねーやろ」
この前の頬へのキッスが頭を過ぎる。


平山の追求は続く。
平山「この間、夜中に〇〇さんのマンションから美由紀さんと〇〇さんが
手を繋いで出てくるところを見かけた人がいるらしいですよ」
『しまった!あのときを目撃されてしまったか!でも手なんか繋いでねーぞ!』
心の中でつぶやく俺。


俺は悩んだ。
弁明すべきか。ほっておくべきか。
弁明するには、美由紀さんと大橋さんとのことを話さなくてはならなくなる。
そうすると美由紀さんが傷つく。
話すべきではない!そう決意した。
俺「そんなことある訳ない!俺は美由紀さんのことは何も思ってないよ!」
平山「そうですよね。俺も話し聞いたとき何かの間違えと思ってました」
そうは言ったもののちょっとだけ不安を感じている俺がいた。


平山「ところで、〇〇さんは智美さんのことはどう思っているんですか?」
突然の攻撃に動揺が走る。
俺「べつに何とも思ってね-よ!」
平山「そうですか。安心しました」
それ以上は美由紀さんのことも智美のことにも触れなかった。
平山と別れた後、俺の心にもやもやが残っていた。



数日後、久しぶりに智美と飯食いに行った。
気のせいか、二人の会話がなんとなくぎこちない気がした。
もしかして、智美は美由紀とのうわさを聞いて知っているのか。
そして気にしているのか。そう感じた。
でも俺から話すことでも無いとも思ったし、俺から話すと
言い訳じみた弁明に聞こえるのではないかと思い、何も切り出さなかった。


俺は極力、普通に接することを心がけた。
だが、やはり智美はいつもと違っていた。
俺「そろそろ俺んちに行こうか」
俺はいつものように愛し合うべく俺のマンションへ智美を誘った。
智美「・・・・・」
俺「どうした?」少し不安げな俺。
智美「今日は行かなくてもいい?」
俺「なんで?」さらに不安になる。
智美「どうしても」

不安も大きかったが、一方、今日は智美が抱けると悶々としていた
気持ちもあり、それができないイライラもあった。
俺(ちょっと切れ気味に)「それじゃあ、わかんね-よ!」
智美、席を立って「自分の胸に聞いて!」
と言って、入口の方へ歩き出す。
俺「ちょっと待てよ!」
俺は慌てて会計を済ますと智美の後を追いかけた。


店の外に出たが、智美の姿は見えない。
智美が乗り降りするバス停まで必死で走る。
バス停のベンチに智美は座っている智美を見つけた。
智美の隣りに座る。

俺「美由紀さんのこと聞いたのか?」
智美「・・・・・うん」
俺「誰からどういう風に聞いたんだよ?」
智美「美由紀から」
俺「えっ?なんて?」
智美「〇〇君(俺)のマンション行って、キスしたって」
それって、端折りすぎじゃねーか!


話の流れとしては、
智美は、美由紀さんと俺が付き合っているのではないかという話を
平山から聞いたようだ。
気にはなったものの、俺に聞いてみるまでは信じないつもりでいた。
ところが、昨日、美由紀さんと会う機会があって、美由紀さんから
俺のことについて智美は相談されたらしい。


で相談されたことが、
先日、俺のマンションに行って、お茶しながら、いろんな話をして、
やさしさに触れて、俺のことが少し好きになりかけたらしい。
部屋の中では何もなかったが、家まで送ってくれて、最後に
車の中でキスして別れたとのこと。
美由紀さんは「心を〇〇君の車の中に残してきてしまった」
と智美に言ったらしい。

確かに間違ったことは何一つ美由紀さんは言っていない。
だが、真実とは違う。
俺はどのように智美に話を伝えるべきか悩んだ。
1つ間違えれば、単なる言い訳じみた弁明になってしまう。
俺はあの夜のことを自分の気持ちを織り交ぜながら、1つ1つ智美に話した。


夜のバス停のベンチ。
俺が話している間、智美は黙って下を向いて聞いていた。
智美が傷つくと思い、美由紀の相手が大橋であることは伏せて話をした。
ひと通り俺の話が終わると智美は大きく頷いて、
「わかったわ」と言った。
少しほっとする俺。

そのとき、バス停の智美の乗る最終バスのランプが点滅しだした。
智美「今日は帰るね」
俺「わかった。次いつ会えるか?」
バスが近づいて来て、止まった。ドアが開く。
智美「また、連絡するね」
そう言うとバスのステップを駆け上がった。
智美を乗せたバスが立ち去る。
俺は一人取り残された。

その日は歩いて家まで帰った。
帰りながらいろいろなことを考えた。
智美は本当に分かってくれたのだろうか。
少し不安になった。
不安になればなるほど智美を抱きたくてたまらない気持ちになった。
智美のエッチな身体を思い浮かべて悶々とした。

なんとなく智美を失ってしまうのではないかと言う不安が過ぎった。
こんな些細なことで、智美を失ってたまるかとも思った。

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