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嫁の彩たんが寝てる間に-30-

遡ること5日前。
千佳は友人と待ち合わせをしてレストランに入ったところ奥の見えにくい場所で
二人が食事をしていたのを目撃したらしい。
二人はとても楽しそうに談笑しており、全く千佳の存在に気がつくことが無かった。
そして、先に会計を済ませると寄り添うように店を後にしたらしい。

千佳「あれは絶対恋人同士って感じでしたよ」
美由紀「本人たちに追求しなかったの?」
千佳「次の日、智美さんに「目撃しましたよ」って言ったら、「相談にのってあげてた
だけよ」って笑い飛ばされました。でもどう見ても単なる同僚ではなかったですよ」
俺は明らかに動揺していた。

平山と智美が寄り添って歩く姿が想像できた。
自分は未だ智美と付き合っていると思ってたが、そう思っていたのは
自分だけだったのか。
智美の心はとっくに俺と別れて、平山にあったのか。
少しだけ予想していたことではあったが、その予想を打ち消してきた
俺にとって、その事実は胸を切り裂くほど辛かった。


智美が千佳に二人の関係を否定したことに一部の望みをかけてすがっていた。
それが、現実逃避であると知りながらも・・・・・
そうでも思わないとその場で皆と笑ってられなかったから。
俺は、二人の残像を消すように杯をあおった。
たまに石川にコメントを振られたが、何をしゃべったか憶えていない。
とにかく二人のことを忘れたかった。

どれだけ飲んだか分からない。
二次会のカラオケでも飲めない赤ワインを飲み捲くった。
智美の得意だったドリカムの歌が流れると楽しかった日々を思い出した。
誰にも言えない気持ちを封じ込めるようにまた飲んだ。
会は二次会で解散となり、美由紀から三次会に誘われたが、そんな状況ではなかった。
俺はベロベロになりながらもなんとかタクシーで家まで帰り着いた。


家に帰り着くとスーツのままベッドに横たわった。
ひとりぼっちのクリスマスイブ。
もう12時を回っていたのでひとりぼっちのクリスマスか。
目を閉じるとまた智美と平山の姿が浮かんだ。
今頃二人は。
平山は念願叶って、智美の身体をゲットできたのだろうか。
あのエッチな大きなおっぱいも、ちょっと濃い目の恥毛も平山のものに
なってしまったのか。
そんなことを考えていた。

それから、地下の書類倉庫での出会い、湖のほとりでの告白など智美との思い出が
走馬灯のように駆け巡った。
そして少しだけ泣いた。
いつもそうだが、失って初めて、その存在の大きさが分かった。
彩のときもそうだった。
自分は教訓を生かせない愚か者だと思った。


その後、智美と話をすることもなくなった。
智美と最後にえっちした日以降、なにも話をしていないので、自然消滅みたいな
感じだった。
平山も以前ほど俺に近寄ってくることは無かった。
二人が俺を避けているようにも見えた。
二人が付き合っているという話はクリスマス以降出なかったが、俺に対してよそよそしい
二人の態度がそれを物語っていた。



智美も平山も以前のように若手のイベントに参加することは無くなった。
しかし、さすがに同じ館内にいるので、たまに智美を見かけることはあった。
その度に胸が苦しくなった。
まだ、智美のことを未練たらしく思っている自分が情けなかった。
そんな自分を他所に智美との恋愛は終わった。



智美と別れてから、久しぶりに一人になった。
別れて初めて、智美がいてくれたことの有難さが分かった。
合コンなどの飲み会に積極的に参加してみたものの、常に比較対象は智美で
デートしてもなかなか付き合うまで踏み切れない自分がいた。
支店全体の集まりなどで智美を見かけると切なった。
そんな女々しい自分が嫌いだった。


そんなある日のこと、久しぶりにバイト仲間だった渡辺から電話があった。
渡辺についてちょっと振り返っておくと、渡辺は俺と同級のバイト仲間で、
彩のことが好きだったが、彩と俺が付き合っているのを知らず、彩に告白し、
振られた経歴の持ち主。
その後、同じバイト先に入ってきた由香と1年くらい付き合っていたが、
既に別れていた。


渡辺「実はな、この前偶然に街で彩ちゃんに会ったんだ」
久しぶりに彩の名前を聞いた。
彩の顔を思い浮かべる。そして彩の身体も。
別れたのがつい最近のように鮮明に思い出すことができた。
渡辺「彼氏いるのかと聞いたら、いないって言うので、俺の会社の連中と
彩ちゃんの会社の連中とで合コンすることになったんだ」
俺「彩は変わってなかったか?」
渡辺「ああ、かなり色っぽくなってたけどな。相変わらずナイスバディだったぜ」
俺「そうか」
俺はちょっと大人になった彩を想像した。

渡辺は話を続ける。
渡辺「お前、彩ちゃんと別れてたのか。知らなかった」
俺「ああ、いろいろとあってな」
渡辺「合コンのとき、彩ちゃんからいろいろ聞いたよ」
俺「そうか」
渡辺「そっちの彼女とはうまくいってんのかよ」
俺「いや、この間、別れちまった」
渡辺「お前と別れてから、彩ちゃんはずっと一人って言ってたぞ!」

俺「えっ?」
正直、渡辺の言葉にびっくりした。
俺はてっきり会社の先輩の島村とうまくやっているとばかり思っていたから。
渡辺「実はな。また彩ちゃんに振られちまった」
俺「何かあったんか?」
俺の頭の中は混乱していた。


渡辺はさらに話を続ける。

渡辺は彩と3対3の飲み会をすることとなった。
場所は渋谷だったらしい。
渡辺は久しぶりに会って色っぽくなった彩に夢中になった。
渡辺「なんで、○○(俺)と別れたのかよ」
彩「私のわがままで・・・・・」
そう言って俺との別れから別れた以降の話を少しずつ始めた。

島村との交際を決意して、俺との別れに踏み切った彩だったが、
俺と別れて空港を飛び立った瞬間、涙が止まらず、フライトの間、
ずっと泣きっぱなしだったらしい。
そして別れ話を切り出したことを後悔したとのこと。
何度も電話をかけようと思ったけど、なかなか勇気がでなかった。
そんな中、俺の会社の同期(この男についての解説は後ほど)から
俺が九州で社内恋愛に没頭している話を聞いて、電話をかけるのを
諦めたらしい。

この同期の男、何故、彩が知っているかというと
俺が入社して3ヶ月間いた寮で一緒だった同期で清水といいい、
二度ほど一緒に飯を食いにいったことがあった。
俺が九州に配属になったとき、こいつは東京の支店に配属になり、
そのまま寮に残っていた。


実はこの同期の清水、おれが九州に行ってから、彩に頻繁に電話をかけて
きていたらしい。
そんなことは俺は全く知らなかった。
彩が九州に会いに来る前にも、俺に社内に好きな人ができたようだと彩に
吹き込んだのもこの男だったようだ。

俺と彩が別れた後、清水からの電話はさらに頻繁になったらしい。
何度も二人で食事に行こうなどと誘われたが、彩は適当に茶を濁していた。
彩は清水のことは嫌いではなかったが、俺と別れたばかりで、そんな気には
なれなかった。
そんな中、清水から俺が社内の女性と付き合い始めその女性に夢中になって
いるとの話を聞かされたのだ。

その話を聞いて、彩は俺と再び寄りを戻すことを諦めた。

一方、島村も俺と正式に別れたことを知り、頻繁にアプローチをかけてきていた。
島村とお付き合いを始めようと思い俺と別れた彩だったが、今ひとつ踏み切れずにいた。
ある日、島村と食事をした後、ホテルに誘われた。
少しだけ悩んだが、俺への気持ちを断ち切るために一歩踏み出そうと決意し、
彩は黙って頷いた。

コメント

次が気になります。それにしても智美って嫌なやつ。おっぱいも可愛い顔もやがて朽ちるよ
毎日社内で顔会わすのに鞍替えして、すましてるなんて信じらんない
GO TO HELL!http://blog65.fc2.com/image/icon/e/268.gif" alt="" width="14" height="15">

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