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幼馴染の智美

俺は陸上部でレギュラーに選ばれていた。
けど、その大会2週間前に誰かに階段から突き飛ばされて
足を骨折。大会には間に合わないとの事。
それに足だけで済んでよかったかもしれない。
頭をうったりして死ぬこともあるからだ。

それで、しばらく病院で安静することになった。

そんなとき陸上部のみんながお見舞いにやってきた。
そこには高野の顔はなかったが。

「なあ、一樹お前本当に突き飛ばされたやつの顔見てないのか?」
「まあ、俺達は犯人が高野じゃないかっておもっているけどな。」

高野は俺が陸上部に入る前のエースだった2年の先輩だ。
さんざん自分が速いことを自慢して3年の先輩にたいしてもいばりちらしていた。
それが1年の俺が入部してタイムで俺に負けてからは、まわりに威張りちらすことはしなくなったが、
そのおかげで俺のことを恨んでいる。

俺としても高野がやったんじゃないかって思っている。
それ以外に恨まれる覚えがないからだ。
けど、このことは学校にはいっていない。証拠がないからだ。

みんなが帰ってしばらくすると、病院の扉がノックされる。
「一樹足の方はまだ痛む?」

お見舞いに来てくれたのは幼馴染みの智美だ。
「先輩から聞いたよ、本当は高野先輩に突き落とされたんでしょ?」
智美が不安そうな顔で覗き込む。

「証拠はないよ。それに俺の相手の顔をみたわけじゃないし。」
「でも……」

このままじゃあいつ、このことを高野や学校とかに報告しかねない。
俺はこのことは大会が終わるまで誰にも言うなよとクギをさし話題を変える。

「そうだ、学校のノートは持って来てくれたか?」

その後は智美と他愛もない話をした。
そこへ扉がノックされた。
「どうぞ」

「一樹階段から落ちたってえ、本当お前ってそそっかしいぜ」
今会いたくない奴が来た、高野だ。


「一樹、私花瓶の水を替えてくるね。」
智美は高野にお辞儀をして横を抜ける。

「へえ、今のやつ誰だ可愛いじゃないかあいつ。お前と付き合っているのか?」

「そんなんじゃない、ただの幼馴染みだ。」
「ふ〜んそうか。まあ、俺は髪が長いやつよりも短い方が好きだけどな。
それにあんな色白じゃ不健康に見えるぜ。まあ、可愛いから髪を短くして
肌も少しやけば俺の彼女にしてやってもいいけどな」

智美はお前の彼女になんて絶対にならないよ。

「まあ、俺もお前の元気そうな顔を見れただけでよしとして今日は帰るわ。
大会の方は俺にまかせな。それじゃあな」

高野先輩は1分もいずに帰っていった。

俺は時計を見る。時間はあれから30分、智美の奴
花瓶の水を替えるのにどれだけかかっているんだよ。


智美がしばらくたって戻ってくると、、
入院している知り合いに会ってそこで話し込んでしまったということだった。
けど、そのときの智美はなぜか顔を伏目がちであまり俺の方を見ようとはしなかった。
それになんとなく顔が赤かった気がした。


あれから三日後ぐらい。

「見舞いにきてやったぞ一樹」
「高野………先輩……」
俺は以外な見舞い客に驚いた。

「ん、なんだ……四之宮もいるのかじゃあ、俺は邪魔だな俺はもう帰るわ……」

「あいつのせいでこうなったのによくぬけぬけと見舞いにくれたもんだよな。」
「一樹……私……今日は帰るね……」
「そうか、じゃあまた明日な」
「うん。」


「一樹……証拠もないんだし、高野先輩のことよく知らないのに悪く言わないほうがいいと思うよ…」

「それじゃあ……」

※なぜか高野は智美の苗字を知っている。
 それに高野を少し庇う智美。


「でね、でね、恭子がね…………あっ、ごめん、今日は………」
「えっ、まだ来て30分だろ、もう少し、」
「ごめんね、今日も買い物頼まれてるの」
「そうか、それなら……」
「本当にごめんね。」

※なぜか智美が早く帰る


以前は毎日、学校のノートを持ってきてくれたのがそれが二日に一回、三日に一回
一週間に一回と減ってきた。
以前は土日も智美が来てくれて学校であったこととか他愛のない話しに付き合ってくれていたのに。
ここ何週間は土日に来てくれた事はない。

「オッス、元気になったか?」
「あ、弘明なんだよ。お前が見舞いに来るなんて珍しいな。」

「いや四之宮さんにノートをお前に持っていって上げてほしいっていわれてさ
彼女用事ができてしばらく病院に来れないからその間、委員長でもありお前の親友の俺が来たってわけさ。」
「悪友だがな。」
「そんなこというなよ、それに四之宮とはどうなっているんだ?」
「どうって?」
「いや、鈴木なんだけどさ四之宮と高野先輩がキスしている所を見たっていうんだよ。
まあ、俺はいつもの嘘だとは思うんだけどさ。」


それから一週間がたったが、その間一度も智美は来てくれなかった。
俺は来週退院ができることを伝えるために智美の家に電話をする。
たしかあいつは、携帯は持っていなかったはずだ。
携帯は就職してから持つなんていってたからだ。

俺は休憩室まできて智美の家にかけると、おばさんが出てくれた。
「あら〜そうなの来週退院なのおめでとう。 そうだわ智美に伝えたの?」
「いえまだです。」
「だったら、あの子の携帯にかけてあげてね」
「えっ? 智美、携帯持っているんですか?」
「知らなかったの一樹君。 あの子たしか一樹君が入院してから3日後だったかしら携帯がほしいっていいだしてね。
私は高校生になったら、みんなが持っているからあの子にも持たせてあげようと思っていたんだけど、
やっと欲しくなったようね。私はてっきり、いつでも一樹君と話せるようにねって思っていたんだけど違ったのかしら」

智美が携帯を………
親にお金の負担かけたくないし、全然必要ないから、就職するまで携帯はいらないって
言っていたのに。

「あっ、そうだ、一樹君、智美となにかあったの?」
「ど、どうしてですか? 別に何もありませんけど……」

俺の声は少し震えいてた……なぜかとても不安だった。

「いえ、あの子、昨日髪の毛をばっさりショートにしてきたからなにか一樹君とあったのかなって」

━それは二人が幼いときだった。
『一樹君ってお母さんみたいな人が好きなんでしょ?』
『べ、別に……』
『一樹君のお母さんってとても色白で髪の毛が長くて綺麗だもんね。内のお母さんとは大違い…』
『智美ちゃんのお母さんだって綺麗だよ。』

『わ、わた………私ね大きくなったら一樹君のお嫁さんになる。』

『その証にね…私絶対にね…髪の毛、短くしないからね
それに肌もやかない……だって一樹君のお母さんみたく白くて髪の毛が長い女性になるから
だから、あの、私をお嫁さんにもらってください!』


おばさんにお礼を言って電話を切り、
俺は震える手で今教えて貰った番号を押す。
何十回か鳴ったあとトルルルゥが止まった。

「……………」
「……………」

「も、もし、もし、智美か?」
「………………」

「智美?」
「……くぅ、………………」
「俺、一樹だけど、智美だよな?」

「……はぅ………一樹……どう……したの……」
「えっと………俺……」
「ぅあん……やめてぇ……」
「さ、智美?」
「何でもないわ……」

俺は退院のことを教えると

「うん……わかった……その日は必ず…………い…いや……ダメ……」
「ダメなら……」
「ち、違うのぉ……い、イクから……はぁ……んん絶対イクから…」
「最近智美が来てくれないからさ……」
「ごめん一樹……私、はぁはぁ、今…と、友達を待たせてるの……もう友達と一緒に……
いかなきゃいけない……から……これ以上待たせるの嫌だし……私も待てないから……ごめん……き……切るね………」
「あ、ごめん、友達を待たせてるんだね……わかったもうきるよ」
「じゃあ、私絶対にイクからね…………イカセテもらうから……」


そして、退院の日、彼女は来てくれた。
肌はどこかのサロンで焼いたのかもしれない。
髪は肩までばっさりのショートヘア。
服装は白のノースリーブのブラウスに黒のミニスカート
それに少し化粧をしているのか唇も自然ではなく少しピンクで
つやつやしている。

「一樹……退院おめでとう……でもまだ、足の方は無理しちゃだめだよ……」
「ああ、智美……」

「…どうかな……私のショートヘア初めてみたよね? 似合うかな?」






コメント

…何コレ。

まぅ

こんなの載せるなや!

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