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覗き体験ベスト3 沙織 (5)

まずは新しい日記帳から読んでいく事にした。いつ頃からHと付き合い始めたのかを知りたかったからだ。
高3の9月からのだ。
いきなり1ページ目で答えが出た。その時点でHとは付き合っていた。
すぐに次の日記帳の最初のページに。今度は6月だ。
またも結果は一緒、Hとすでに付き合っているのだ。

段々と嫌な気分になってくる。
1人の男と長く付き合っていてほしくはなかった。俺の入り込む余地がなくなってしまう感じがするからだ。

そして、1冊1冊の最初の1・2ページだけを読んでいった。
結果は、高3はおろか高2のスタート時でも沙織とHは付き合っていた。

(すると高1からもう2年以上も付き合っているのか・・・)

雑誌の印象で、女は高1の夏から秋にかけてが一番彼氏が出来やすく初体験の確率が高いと思っていた。
高校に入ってからの友達の紹介で男と付き合い始めたのかなと思った。
中学時代は毎日クラスで会っていたし、時々一緒に帰ったりもしていたので沙織の事は分かっていた。
やはりあまり顔を合わせなくなった高校に入ってから何か有ったのだろう。

この高校入学から高2スタート時までの4冊の日記帳で全てが分かる。
いよいよ、沙織がいつ付き合い始めたとかが分かるのだ。
俺は今度は、一気に逆戻りし高校入学時点から書かれている日記帳を読むことにした。
その方が、沙織の色々な経験の流れが分かると思ったから。


1ページ目を開く、入学式や学校の事しか書いてなかった。
ここからどうなるのかという期待が胸に膨らむ。
そして、ページをめくった。

・・・なんと信じられない事に、2ページ目にはデート日記が書かれていた。
相手はHだった。
ようするに沙織は中学時代からHと付き合っていたのだ。

中3の時は毎日顔を合わせていたのに、そんなそぶりは全く見えなかった。
一緒に帰ったときも、クラスの恋愛話はしたけど、意識してしまいお互いの話はしていなかった。
意識していたのは俺だけで、沙織は俺の知らないところで男と付き合ったいたのだ。
俺は、かなり大きくショックを受けた。
中学時代の淡い思い出が一気に崩れた感じがした。


俺はさらにさかのぼり、中学時代の日記帳を見る。
すると日記の所々に写真が貼られている。
どうやら思い出を鮮明にするために、そうしているようだった。
高校に入ってからのには写真が張っていなかったので、すこし不思議だった。

案の定写真には沙織とHが写っている写真も有った。
高校時代の日記を見た時点で分かっていたが、結構年上のようである。
見たことのない奴だったが、身長も高く結構格好いい感じだった。

また俺は日記をさかのぼっていく。
そして、とうとう読みたい部分にたどりついた。それと同時に激しく後悔を覚える事になる。


*ここから先、どういう順番で日記を読んだか忘れてしまったので、時系列で沙織の事を書いていきます。
沙織の日記を元に、少し小説風に書きます。



中3のクラス替えで沙織は俺と一緒のクラスになった時、すごく嬉しいと日記に書いていた。
そう、沙織も当時俺に対して恋心を持っていたのだ。
しかし、現状を考えたら虚しくなるだけだった。
その頃の日記では、学校の生活に加えて俺への想いが所々綴られていた。

5月の中間試験の勉強会での事も書かれていた。
最初不安だったけど、2人きりでいれるのが嬉しかったらしい。

あの、妙な雰囲気になった時、沙織はキスしていいと思っていた。
まだ付き合っているわけでもないし、告白されたわけでもないけど、俺にだったら・・・と思っていた。
しかし俺が冗談ぽく誤魔化してしまい、多少ガッカリしたようだった。
その後の2日間も一緒に勉強したが、その件がうやむやになってしまい、
気持ちが通じ合うのはまだ先みたいだし、もしかしたらずっとこのままかもと思い始めたようだ。


勉強会から約2週間経った6月上旬。
部活が終わり、テニス部で同じクラスの友達と3人で学校から帰っている途中、1人の男の人に声をかけられた。
その人はその週から2週間の間教育実習で学校に来ている人だった。
教育実習は普通母校でやる。つまりその人は俺や沙織の先輩に当たる人だ。
どうやら中2・中3の英語の幾つかのクラスが担当で、俺と沙織のクラスでも教えているらしい。
で、生徒側から見た問題点を教えてほしいという事だった。
その時は、あまり授業の記憶がなく、次の授業の時が終わった時にという事に。
その日は、先輩が3人を追い越して帰っていき終了した。
先輩は中高とテニス部だったそうで、毎回男女のテニス部に短時間だが顔を出すようになった。


次の週の半ば、また部活の帰りに3人でいたら、その先輩に声をかけられた。
帰りながら4人で、良い所や悪い所を教えてあげたらしい。
途中で分岐点が来て、友達2人は沙織とは別方向の道なのでお別れ。
沙織と先輩2人で今度は帰る事になった。
そこで沙織はテニス部の問題などを相談したそうだ。
沙織は副部長で先輩と後輩の折り合いの悪さに四苦八苦していたらしい。
それと、英語の成績が悪い事も相談したそうだ。勉強法や長文の読解が出来ないと。
先輩は、10分位の間簡単にだが教えてくれたそうだ。

別れ際に、また相談が有るならということで携帯の番号を教えてもらった。
特別扱いは禁止なので、テニス部の友達2人以外には教えないでという事で。
そこで2人は別れた。
ここまで来れば、大体今までの流れで分かるだろう。その先輩がHだったのだ。
沙織はあまり噂が広まると困ると思い、携帯の番号を聞いた事は誰にも話さなかった。


その後教育実習も終わった後も、時々だが沙織とHは連絡を取っていた。
まだ当時は中学生が携帯を持つ時代ではなかったし、電話代がかかるので短い時間だったが。
その電話で、相変わらず部活のグチや英語の事などを話していたらしい。
連絡方法は、最初は絶対沙織からで、そのまま話すか、折り返し電話をかけてもらう方法だった。
知らない男の人からの電話だと親が怪しむと思い、最初にHから沙織の家にかけることは無かったようだ。

7月上旬。期末試験がもうすぐの時。
Hさんは、英語の成績が悪いなら試験まで見てあげようかと沙織を誘った。
沙織は見てほしい気もしたが、一旦返答を保留した。俺との勉強会が有るかもしれないからだ。
沙織は俺に勉強会をするのかを聞いた。
しかし以前書いた通り、俺は家庭教師をつけられていたし同じ失敗は出来ないので断った。
そして沙織はHさんに連絡を取り、約1週間だけだが英語を見てもらう事にした。


見てもらうのは、俺と勉強会をやった時間帯と同じ、塾の行く前だった。
Hの大学の都合もあり、夜遅い時間になった事もあったようだ。
夜遅い時は、塾の帰りに待ち合わせていたようだ。場所は地元の駅の近くのマックだったらしい。

その見てもらった1週間の間に沙織の気持ちに変化が訪れる。
ボランティアなのに丁寧に教えてくれるHに憧れの感情が芽生えていた。
身長は180台前半、顔も格好良くオシャレな感じ。
テニスが上手で、自分が苦手な英語も出来る。
しかも、同級生にない良い意味での大人っぽさを持っている。
俺と比べても好きになる要素が満載だ。


そして、英語の試験の日。
沙織は自分でも分かるほど、英語の出来が良かったのを感じていた。
憧れの気持ちに、感謝の気持ちが加わったのだろうか。
その試験が終わった日の日記に、Hに対する感情が憧れから恋心に変わったと書いている。
とうとうこの日、俺の知らないところで沙織の気持ちが変わったのだ。

俺が沙織への想いを大事にして、期末試験前も一緒に勉強会をすればこんな事にならなかったのに・・・



気持ちの変化してしまった沙織。
変化の理由が俺にあったのはすごく寂しいですが・・・

次からは沙織とHのデート日記を抜粋したみたいになるかもw





それでもまだ、俺の事が好きという気持ちも沙織には有った。まだ気持ちが揺れていたのだ。
しかし今までの俺と沙織の関係が状況的に裏目に出ることになる。
俺の場合は告白して失敗すると、この後ずっと悪い感情を引きずりながら過ごさないといけない。
しかしHの場合は失敗しても、連絡を取らないようにすれば接点はないのでなんとかなるはず。
もし告白するなら俺よりHの方が心情的には楽だと思っていたのかもしれない。

次の日に、期末試験終了。沙織はHに電話をかける。
お礼の電話と共に、暇な時にちゃんと会ってお礼がしたいという趣旨を告げる。
2日後に会う事に。
その間の1日にクッキーを手作りし、お礼と告白の文章を書いた手紙を書く。
クッキーの袋の中に手紙を同封したようだ。


2日後。Hと会いクッキーと手紙を渡す。
クッキーはその場で食べてもらったが手紙は、後で読んでほしいと頼んだようだ。
夜に手紙の返事を聞くために電話をした。Hの返答は少し考えさせてほしいとの事。
返答の期限を1週間と決める事に。

その1週間は沙織の中ですごく長く感じたらしい。
その間に期末試験の結果が帰ってくる。
全体的に上昇し、感触どおり英語が特に上がっていたそうだ。



約束の1週間が過ぎる。期限の日は終業式の日だった。
通信簿を見て英語が5段階評価の4なのに喜ぶ。1・2年のときは2か3しかなかったらしい。
早速学校から帰り、Hに連絡。
夕方頃沙織の家から歩いて2・3分位の集会所がある公園の前でHと会う。
Hもその方向から逆方向に歩いて5分の所に住んでいたが、車で来たのでドライブに。
成績が上がった事をHも喜んでくれたようだ。
少し話をしながらドライブ。
1時間位経った頃、待ち合わせした公園に戻って来る。


そして、とうとう告白の返事のときが来る。
Hの返事はOKだった。1週間返答を保留した理由は不明。
沙織は嬉しくて泣いた。想いが通じたのだから。
助手席で泣く沙織をHは落ち着くまで抱きしめる。
泣くのが終わった時、Hは沙織から腕を離す。2人で見つめあう。俺とのあの勉強会と同じシチュエーションだ。
しかし、相手はヘタレな俺ではなく、恋愛経験がありそうなHだ。
沙織は目を閉じ口を少し突き出す。Hもそれに応える。
こうして沙織はファーストキスを経験した。
その後、沙織の家まで送ってもらいもう1度降り際にキスして別れたらしい。


夏休みに入る。しかし沙織は部活や夏期講習、Hも大学の前期試験やレポートで忙しいようだった。
それでも暇を見つけて短い時間だが2人は会っていたようだ。キスも会うたびにしていた。
この頃から2人で写っている写真が日記帳に多く貼られるようになった。


付き合ってから5日後。
沙織は初めてHを家に入れた。
一緒に昼食を取って、レンタルの映画を見て、少し英語を見てもらったらしい。
その後、居間でHの今までの恋愛経験を聞いたらしい。
付き合ったのは4人でセックスしたのは3人らしい。沙織は少し嫉妬したようだ。
沙織はHに自分は今まで恋愛経験がないので、初セックスは少し待ってほしいと頼んだ。
沙織が高校に合格した時にまだ付き合ってたら、その時は・・・という約束を2人はした。
その話の後、沙織は初めてペッティングを経験した。
服の上から胸を揉まれたり、逆にズボンの上からHのモノを触ったりする程度だが。
胸が小さくてHがガッカリしたのではと思ったらしい。
ちなみにこの日貼られていたのは、居間で2人でキスしている写真だった。

その後も、時々会った時にお互いに触り合いをしていたようだ。


短いですけど、ここまでです。

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