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さよなら明日香 その6

「村上、俺ほんとの村上の姿が見たいんだ。村上がホントに気持ちよくなった、
乱れた顔が見たいんだ。一度きりの関係なんだから全てを曝け出して欲しい」
 その辻内の言葉に堰を切ったように、堪えていた明日香の顔は崩れ落ちていく。

辻内は更にまくしたてる。
「声だしていいんだよ。聞こえないから大丈夫、曝け出して」
「気持ちいいよ・・・あぁう、あう・・・いきそう」
 その声は先ほどまでのトーンと違った。辻内は更に激しく攻め立てる。
右手で膣に中指を入れ膣壁を擦り、左手でクリトリスを弄る。膣に人さし指も入れる激しく擦る。
「はっ、はっ、はぅううう。だめ、いっちゃう・・・辻内君・・・」
「村上気持ちいい?」
「気持ちイイよぅ!だめ、ホントにいきそう!」
 村上は指のスピードを速める。
「あっ、あっ、あっ、あーーーぅん」
「いくときはいくって言わないとダメだよ」
 明日香の身体はそり上がり、辻内の指を膣が締め付ける。
「いきそう、いきそう、いっちゃう・・・はぅ、あっああああう!!」
 いってしまった明日香は恍惚の表情をしている。村上はそんな明日香に濃厚にキスをする。
明日香も自然とキスを返す。
「村上まだまだこれからだよ。もっと、気持ちよくしてやるよ。
でも、その前に俺も気持ちよくしてくれ」
 そう言うと村上は陰茎を明日香の目の前に持ってくる。陰茎はそそり立っている。
明日香はもう言われるがまま陰茎に顔を寄せていた。



「そこの先端に出てる我慢汁を嘗めて」
 陰茎の先には液体が滲んでいる。明日香はそれを嘗める。陰茎から舌先に液体の糸が引く。
「うまいじゃん。よくやるの、彼氏のと比べておれのどう?」
 明日香は、いやいやと首を振る。
「じゃ、彼氏にいつもやってる村上のフェラテク見せてよ」
 明日香は裕樹にやってあげているように陰茎の先端を何度か嘗め、陰茎を加える。
そして、右手で陰茎を擦りながら、陰茎の先を嘗める。
「はぁ、気持ちいいよ。最高だよ」
 そう言うと、辻内は仰向けに寝転がった。
天井に向けてそそり立った陰茎を明日香はさっきより激しく動かす。
「はぁ、ホントに気持ちいいよ直ぐにいきそうだ。村上チンポ吸ってくれ」
 明日香は言われた通りに吸う。その瞬間明日香の口の中に精液が放たれた。
「うっ」
 口の奥にまで届く程いきおいがよく精液が弾け、明日香はむせてしまう。
明日香が口をはなそうとすると、辻内は明日香の頭を押さえつける。
「お願い、全部吸い取ってくれ」
 辻内の言葉に明日香は陰茎から残りの精液を搾り出す。
すべて搾り出すと、明日香は陰茎から口を離す。
明日香は口の中に含んだ精液をだそうとベッドサイドにあるティッシュを取ろうとすると、
それを辻内が取り上げる。
「全部飲んで」
 明日香はいやいやと首を横に振る。
「今まで一度も飲んだことないの?村上の彼氏は情けないな」
 明日香は懇願して首を縦に振る。
「じゃあ、今日は特別な日なんだから飲んでみようよ。ね」
 優しくそう言うと辻内は明日香を抱き締める。そして、明日香の顔を見つめた。
情けない顔になった明日香は目を閉じ心を決めて飲み込んだ。
ごくっと喉が鳴る。喉に苦い味と粘り気が残る。
「ありがと、明日香」
 そのとき、始めて辻内は明日香と呼んだ。


そして、また愛撫を始める。すると直ぐに明日香の身体が反応しだす。
「気持ちいい、明日香?」
「うん」
 辻内は明日香の陰部を嘗め始める。
「いや、汚いよぅ」
「明日香は俺の飲んでくれただろ」
 そう言うと激しく嘗め始める。
「あぅ・・・ふぅ・・・あぅ」
 その時明日香の耳にブィーンという音が聞こえてくる。明日香が音のするほうを見ると。
それはローターだった。
「使ったことある?」
 明日香は首を振る。
「そう、じゃあ、気持ちよくしてあげるよ」
「いや、恐い・・・」
「明日香、俺さっき明日香の口でいっちゃっただろう。だけど、俺明日香の中に入れたいんだ、
これで、明日香が気持ちよくなってくれたら俺も興奮するから」
 明日香は目を瞑る。
 辻内はローターをクリトリスにいきなり押しあてた。
「あーん。いっ・・・いっいいい」
 辻内はピンポイントで攻め続ける。クリトリスに強く押し当て、擦り付ける。
「やだ、はうっ・・・ううううっ・・・壊れちゃう」
 明日香の陰部から液体が滲みだす。
一度ローターを切ると辻内は膣に指をを入れチャプチャプと明日香に聞こえるように音をだす。


「明日香聞こえるか、こんなに濡れてるぞ」
「いやっ、お願い言わないで」
「正直になるって明日香言っただろ」
明日香は泣きそうな顔をしている。下唇噛み締めている。
辻内は明日香から溢れ出た液体を指で掬い。明日香の目の前に持っていく。
「これが明日香のだよ。さぁ嘗めて」
 明日香は何度も首を振る。辻内はほらっと指を明日香の口につける。
「いやっ!」
「なんだおいしいのに。さぁ俺のも元気になってきた。そろそろ入れるよ」
 明日香はもう覚悟はできていた。辻内は明日香の陰部に陰茎を押し当てる。
そして、陰部に擦り付ける。明日香の身体が敏感に反応し仰け反る。
「あーん、あっ、ああああ」
 そして、辻内は陰茎を一気に膣に押し入れた。その時明日香は気付く。
「ゴム!!、ゴムつけてないよ!」
「大丈夫だよ外にだすから」
 明日香の顔は眉が垂れ下がり、恍惚と不安から崩れる。
「その顔可愛いいよ明日香。ゴムなしは初めてかい?」
 不安げに頷く。裕樹とのセックスは安全から何時もゴムをつけていた。
「今日は初めて尽くしだな」
 辻内はそう言うと、激しく突き立てる。
陰茎が膣壁に擦れ、激しい突き上げは身体が震えるような気持ちよさが明日香を襲う。
「あっ、あっ、あぅ、あぅ、うううううっ」
「どう、ゴムなしは気持ちいいだろ。彼氏のセックスとどっちが気持ちいい?」
 明日香は下唇を噛み締め何も答えない。
「いいなよ。どうせ彼氏にはわかんないんだからさ」
 辻内は執拗に聞き出そうとする。
「きもちいい・・・はぅ、あん、あん、はぅ、はぁぁぁぁっぁ」
「どっちかって聞いてるんだよ」
「辻内君だよ・・・もういや・・・聞かないで」
 明日香は涙を浮かべながらも快感に震え答える。
辻内はその言葉に興奮して更に激しく突き上げる。
「いや、いっちゃう、辻内君、いっちゃうよ」
「おれもいきそうだ一緒にいこうぜ」
「あっ、あっ、あっ、いきそうだよ・・・ああああああああああ、うふぅーーん」
 明日香がいくのと同時に、辻内は陰茎を抜くと、すぐに明日香の顔の前に持っていって顔に掛けた。
明日香は恍惚の表情のまま顔にかっかった精液を購うことなく受け入れる。
辻内は明日香の顔についた精液を明日香の顔に塗りたくると、心底満足そうに笑んだ。

 その後辻内と明日香は朝まで何度も抱き合った。何度もする内に明日香は自分から辻内を求めだした。
気が大きくなった辻内は明日香に目隠しをすると、ビデオを手に持ち明日香の全てを写した。



 裕樹が部屋の前に辿り着いたとき部屋の明かりは点もっていなかった。
チャイムをならしても明日香はいなかった。
どれだけ待ったんだろう。空が明るくなってきた。
空を見つめていると、カラスが何羽も滑空し目の前の電線に止まる。
カラスは何度か奇声をあげ飛んでいった。
車の音が聞こえてくる。タクシーがアパートある狭い通りに入ってくる。
裕樹は物陰に隠れた。
タクシーはアパートの前で止まり、女性が辺りを伺うように降りてくる。
降りてきたのが明日香だとすぐに気付く。そしてすぐ後に男がニヤニヤ笑いながら降りてくる。
男は明日香にキスをする。明日香はキスをされながら、周囲をしきりに気にしている。
辻内は軽く手を振りまたタクシーに乗りこんだ。残された明日香は足早にアパートの中に消える。
その様子を裕樹はじっと震えながら見ていた。
 
 

 裕樹は早朝の薄靄のかかった街を歩く。
何度後悔をしてきたのだろう。これまでも、いつも同じように大事な場面で自分は逃げてきた。
逃げ出した後大事なことに気付いて振り返ってもそこには何もない。
君に好きな人ができ、君が誰かに抱かれている姿を想像してしまうだけだ。
でもこうして去ってしまったのに涙が出ない。
頼り無い僕との未来を考え、弱い僕を受け止め愛してくれた。
さよならさえ言わず逃げる僕を君は呆れるだろうか。
それでも僕は今度こそ前を見て歩いていきたい。
「さよなら、明日香」

コメント

こ、これで終わりか?
せ、切ない…。

もっと残酷な終わりが待ってますよ!

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