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嘘の縺れ -6-

 仁美は唐沢の性器に貪りつく。唾液の溢れた口に含み、性器がいっそう大きくなるように愛撫する。
仁美は性欲を抑えきれなくなっていた。

初めて信二とセックスしてから、セックスの気持ちよさに目覚めて、毎日のように求めた。
でも、信二とのセックスは淡白だった。もちろん満足してなかった分けじゃない。
でも、唐沢とのセックスは仁美の隠していた性欲が表に出てくる。
「からさわ…くん」
「わかったよ。仁美ちゃん。いれてほしいんだろ。ちゃんとお願いしなきゃ」
 仁美は唐沢の性器をしゃぶりながら奇妙な性的な好奇心も覚えていた。
信二以外の性器を入れてみたい。
「…おねがい。おちんちん入れて」
 唐沢は仁美の上になり、陰部をまた弄る。
それだけで、もう仁美の身体はびくびくと過敏に反応する。
唐沢は仁美の陰部に性器をあてがうと、ゆっくりと入れていく。
仁美の陰部は火照った体温と滑りで唐沢のそそり立った性器を包む。
「あーん、気持ちイイよ」
 仁美は信二とは違う男の性器が自分の中にあるという興奮が包む。
仁美は唐沢にキスを求めると、自ら腰を振り出す。
「仁美ちゃん。淫乱だな」
 そう言われても、仁美は自然と腰を振る。
唐沢はそこで一気に腰を振り性器を膣の深部まで突き上げる。
「はぅぅ…あん、いやん。ふぅうううう」
 腰と腰がぶつかる音、陰部から溢れたぬめった液体が性器と擦れて出る音。
全ての卑猥な音が二人を興奮へと導く。
「はぅん、はぅん、はぅん」
 唐沢も仁美の陰部の気持ちよさにいきそうになる。
「おれももういきそうだ」
「うん、いって!…私もいくぅぅぅぅ」
 唐沢は激しく突き上げると、一気に精子を中に放出した。
「おおぅ」
「あふぅううんんん」
 仁美は身体の中に放出された暖かい精子を感じる。
中に放出された事実も上手くとらえることができない。



「仁美ちゃんきもちよかった?」
 唐沢は仁美を抱き締めながら息を弾ませ言った。
「…うん」
 唐沢は仁美の膣から性器を出す。
性器には仁美から溢れ出た白い液体が、仁美の膣からは唐沢の精子が溢れ出ている。
仁美は恍惚の表情で唐沢を見ている。
 その時、いきなり、部屋の扉が開いた。
そこには、ユミと呆然とした信二が立っていた。
信二はこの目に映る現実が夢のように思えた。
そこにいる、自分の彼女の恍惚の表情、隣にいる男のそそり立った性器についている白い液体、
そして、彼女の陰部から溢れ出ている白い液体。
「…しん…じ…」
 仁美は火照った身体を隠すためにシーツを慌ててかぶる。
信二に見られた自分の醜態の恥ずかしさにおかしくなりそうになる。
信二は仁美から目を逸らす。その身体は堪えきれず震えている。
「水橋、お前の彼女最高だったぞ」
 唐沢は笑いながら言った。
「…しんじ」
 信二に仁美の言葉はもう届かない。
 彼女を奪われた恥ずかしさと悔しさ、彼女に裏切られた切なさと情けなさ、
信二は仁美の顔をもう見ることは出来ず、逃げるようにその場を離れた。
「しんじ!待って!」
 信二は仁美の言葉に反応せず出ていく。



 仁美は立ち上がる。これは、一度の過ちだから。だから、信二と別れたくない。
「そんな格好で、出ていくの」
 唐沢は笑い出す。
 陰部から精子が流れ出ている。仁美はどうしていいかわからず座りこむ。
「い・ん・ら・ん」
 二人の様子をそれまで黙って見ていたユミが笑いながらいやらしく言った。
 仁美は信じられないとユミを睨む。
「はじめから全部仕組んでたんだよ。まさか、こんなに簡単に引っ掛かるとは思わなかった。きゃはは」
 仁美の顔から血の気が引く。仁美は慌てて唐沢の顔を見ると、唐沢はニヤ付きながら、ピースサインをする。
「あんたうっとおしいんだよ。いっつも彼氏の自慢ばっかり。
でも、あんたの愛は軽いねぇ、彼氏のほうは私の誘い断って、最後まであんたのこと信じてたのに」
 ユミは吹き出す。
「でも、あんたは気持ちよかったから。いいのかな」
「仁美ちゃんのよがった顔可愛かったよ」
 唐沢は仁美の胸を後ろから揉む。
「いやぁ!」
「ふっ、さっきはあんなに求めてきたくせに」
 仁美は放心状態になり、涙が溢れる。「しんじ…しんじ」
「あーあ、信二君かわいそう。彼女のこんな姿見たんじゃ立ち直れないか。
でも、あんたには信二君勿体無いよ。あたしまじ惚れたかも…
今の信二君だったら簡単に落ちるか」
 そう言うと、ユミは笑って「じゃあねー」と言って部屋から出ていった。
「仁美ちゃん、怒ってる?」
 唐沢は笑い出す。
 仁美は唐沢を睨むと、服を書き集める。
「仁美ちゃん忘れ物」
 唐沢は仁美の前に下着をぶらつかせる。
 仁美は下着をひったくると泣きながら服を来る。
「また、やりたくなったら、来なよ」
 仁美は服を着ると部屋を逃げ出した。
信二を追い掛けなきゃ、そう思っても、さっきの激しい性行為で腰がふらつく。
「しんじ…しんじ」
 夜の街を走る仁美の目から涙が零れ落ち、陰部からは生暖かい精子が零れ落ちた。

(終)

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