2ntブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

カウンセリング -2-

次の日、サークルのボックスで聡に会うと向こうは気まずそうに
「ちわー」
って声をかけてきた。
あたしはドキドキする胸を押さえながら、
「聡くん、ちょ、ちょっといい」
って裏返ったこえで、サークル棟の裏庭に聡を呼び出した。
「葵、昨日は本当にごめん。中川さん格好いいから。
本当に取られるんじゃないかって考えると、自分を押さえきれなくなったんだ。」
ってまず聡が謝ってきた。
あたしに怒られると思ったようだ。
「ううん。いいの、今度はあたしの方から言うね。
聡くん、あたしとつきあってください。」
「え、本当、ほんとに本当?、どっきりじゃないの。えー」
ってもうなんかパニックになってわけがわかんないような状態で、
聡は喜びを爆発させた。
「もうわけわかんないよ、高校の入学式で葵を見て以来、
何度このシーンが夢に出てきたことか」
っていきなり私の肩を抱いてキスしようとしてきた。
今度は私の方も受け入れようと身構えると
きゅうに頭の中にお父さんの写真集の中身が浮かんできて、
無意識にイヤッって聡を突き飛ばしてしまった。
「ハハハハハ……。昨日、あんなとしたばかりだもんね。
ごめんね。もっと紳士的に、焦らずゆっくりと」
聡は、あたしにいってるのか自分に言い聞かせているのかわからないような声で、
つぶやいてた。
「ごめんね。昨日ちょっと怖かったから。いこう。」
あたしは手を差伸べて、聡をおこした。
そして、あたしたちは公認のカップルになった。
授業もサークルも一緒のあたしたちは、いつも一緒にいた。
休みの日にはデートをして、聡の家に食事を作りに行ったりもした。
冬休みに地元に帰ったときには、
帰りの電車からずっと手をつないだりして、
迎えに来てた高校時代の仲間を驚かせたりもした。
友達から
「高校時代は格好良かったのに、今はなんかかわいくなっちゃたね。」
って言われて
「聡とつきあってるからかな」
なんて答えてあきれられたりもした。
「もう、したの」
「ご想像に、お任せするわ。へへ」
とかバカな会話をしてる内に、
地元でも有名なバッカプルとして認定されてしまった。
でも本当のことを言うと、
彼に求められるとどうしてもあの写真集が頭の中にフラッシュバックして、
拒絶してしまう自分がいた。
聡もあの日の負い目があるのか、
軽く拒絶するとしつこくは求めてこなかった。


でも本当は、あたしも聡を求めていた。
膝まくらの頭を返されて怒って帰った夜も、ほんとは怒ってなかった。
でも股の間に顔がおかれたとたん。
例のフラッシュバックが頭をよぎり、
気付いていたら聡を突き飛ばしていた。
そんな自分がどうしていいかわからなくって、
聡の部屋を飛び出して夢中で自分の家に帰っていった。
その夜も、ここんとこ毎日してるように心の中の聡と会話しながら一人でした。
パジャマに着替えて布団にはいると、
最初は左手で右の胸を弄りながら、
「聡、そっちは感じる方だからやさしくして、
あーん乳首をひっぱらないで。アンッ、お願い。」
体がほってくると、右手が自然とあそこにいき、
パジャマの上からやさしく撫でるように刺激する。
「は、はじめてだから、やさしくして。
はぁ、はぁ、お願い電気消して。恥ずかしいよ」
電気は当然消えているんだけど、
心の中では電気を消さずに裸を見られれて意地悪されている自分がいた。
やがて、下着の上からそして下着の中に手を入れて、ク○トリスを刺激しながら
「そ、そこが気持ちいいの。はぁ、はぁ、あたしはあなたがはじめてなの、
お願いやさしくして、ううん荒々しくして。もうどうにでもしてぇー。」
どんどん、右手は激しくあそこを弄り、
左手は口にもってきて指を唾液でべたべたにしながら、
「あ、あたしのはじめて、あなたにあげる、好き好き好きいいいいい…」
最後は好きを何回も何百回も繰り返しながら果てた。
「一人だったら、イヤラシイこと想像しても大丈夫なのに…」
あたしは、乱れたパジャマと下着を直しながら独り言をつぶやいた。


「先輩、相談事があるんですけど、
帰りにどっかよっていきません?」
あたしは、聡とのことをおもいきって相談しようと、
美由紀先輩に声をかけた。
いつもなら、バイトが終わるとすぐに着替えて変える先輩が
「いいよ、ちょっと待ってて。帰り遅くなるから夜いらないって電話してくる」
と、更衣室の外に電話をかけに行った。
てっきり一人暮らしだと思っていたあたしは、
結婚でもしてるのかなってちょっと気になったが、
私生活を話したがらない先輩を思い出して深くは追求しないことにした。
近所のファミレスに入ると夜ご飯を食べながら
あたしは美由紀先輩に聡とのつきあってから今までのことを全部話した。
どうしようか迷ったけど、父親の写真集のこととか、
キスとかされそうになると頭に見えるフラッシュバックのこととかも包隠さず話した。
聞き終わると美由紀先輩は
「うーん、心理学のこととか、私はよくわかんないな。
私の知り合いに占い師の先生がいて、その先生に相談してみる?
占いの腕はないけど、人生相談のアドバイスは確かだって、評判だよ。」
「えー、占い師ですか。うさんくさいな。」
どうも、占いとかオカルトが昔から好きになれない私は
思わず本音を口にしてしまった。
「そんな、うさんくさいもんじゃないから。
ていのいい人生相談みたいなもんよ。
私だって小暮先生とかのことで心身ともぼろぼろの時、
博仁先生に助けてもらったんだから」
そう美由紀先輩にいわれると、
学校を辞める一月まえのボロボロの先輩が思い出され今の先輩を比べてなるほど、
その人に先輩は救われたんだって感じた。
「でも、密室で二人きりとかなんですよね。なんか、あたし怖いです。」
なおも抵抗すると、
「密室って言っても普通の部屋だし、部屋の向こうには女性のアシスタントもいるわ。
この時期は季候もいいから、窓も開けっ放しだし、
そんなテレビに出てくるような、お香とかで洗脳したりするもんじゃないって。
お金なら、初回は無料よ。
だいたい初回は話聞くだけでそれほどアドバイスしてくれるわけじゃないし。
一度、だまされたと思って会ってみたら。」
ってあたしが聞きもしないことまで、察したかのようにまくし立てた。
あたしも食事に行ったりしない先輩を無理矢理つきあわせた手前、
なんとなく断りにくく
「じゃあ、一度占ってもらいます。」
って言ってしまった。
いまだに半信半疑なんだけど。


「じゃあ、明日あがり3時よね。4時に予約入れとくから」
「ちょ、ちょっと待ってください。明日ですか?
明日は、あの日以来1週間ぶりに彼に会う約束してるんですよ。
つきあってから1週間も会わないことなんてなかったし、
断るとまた気まずくなっちゃいそうだから、
別の日にしてもらえません?」
ってあたしが言うと美由紀先輩は間髪入れず
「聡くんと仲良くしたいから、博仁先生に相談するんじゃない。
このまま会ってもぎくしゃくするだけだし、また彼が迫ってきたらどうするの。
2時間ぐらいで終わるから。夜ご飯食べようってメールしときなさい。」
ってちょっと怖い顔でまくし立ててきた。
「に、2時間も、10分くらいだと思ってました。」
「占いってのは、手相を見て明日交通事故に遭います。
血液型を聞いてあなたはおっとり型だから今の彼氏とはうまくいきます。
とかいうもんじゃないの。
博仁先生は、あなたの話をちゃんとお聞きになって、
独自の理論に基づいた方法であなたに生き方の指針を示してくださるの。
そんな1時間やそこらで終わるわけないじゃない。」
なんかだんだん先輩の口調や顔つきが怖くなってきたので、
あたしは
「わかりました。明日、博仁先生に相談します。」
って思わずいってしまった。
あたしが占い師のところに行くって言った後の先輩は機嫌もよくなり、
お酒のせいかものすごく饒舌になった。
そこで先輩はあたしに、高校2年のときの夏合宿で小暮先生に誘われて処女をあげたこと。
そこからずるずるつきあって高3の夏に妊娠してしまったこと。
親とかに問いつめられても相手の名前は絶対に言わなかったこと。
小暮先生は最後まで自分の子供であることを認めなかったこと。
心身状態がボロボロになり逃げるように、高校を中退して東京に出てきたこと。
東京で水商売をしながら生計を立てて、生ける屍状態だったこと。
そんな時に、博仁先生にあったこと。
で、それまで小暮先生も親も自分さえも憎んでいたのに、
博仁先生のおかげで全てが許せたこと。
今は気の合う仲間と一緒に住んでることなんかを話してくれた。


アパートに帰ると聡に7時に変更ってメールをして、
疲れてたのかそのまま寝入っていった。
夢の中で占い師に呪文をかけてもらうと、
嘘のように聡とエッチなことができている自分がいた。まさかねぇ。

次の日バイトが終わると先輩と占い師のところに向かっていた。
昨日はあんなこと言った物のやっぱり、
ちょっと怖くて、ちょっとうさんくさいと思った。
「ここが博仁先生のオフィスよ」
「ただの、一軒家じゃないですか?」
「まあ、まあ、本物はこうなのよ。弘法筆を選ばずって言うじゃない。」
そんな会話をしながら博仁先生のオフィス(笑)に靴を脱いで入っていくと。
受付らしい二人が居間で、
「あ、美由紀さんから聞いています。
この紙に名前、住所と電話番号を書いてそこの待合いで待ってください。
嫌なら、偽の住所と電話番号でいいですよ。
名前は美由紀さんから聞いているけど、はははは。」
ってダイニングテーブルを指しながら営業スマイルで話しかけてきた。
先輩もたいがい露出狂と疑われても仕方がないくらいセクシーな服を着ているが、
この二人も先輩に負けないぐらい露出の高い服でしかも恐ろしく美人だななんて思いながら、
本当の名前と住所を書いてダイニングテーブルの椅子に座った。

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

最近のトラックバック

アクセスランキング

アクセスランキング ☆ランキングの参加は、このページ
http://saeta.blog.2nt.com/
にリンクするだけです☆

ブロとも申請フォーム

お知らせ

(*´Д`)<ハァハァ・・・・・・

かんりにん:(*´Д`)<ハァハァ・・・・・・
相互リンクも大歓迎です。
気に入ったらどんどんリンクしてください。

コメント欄にでも知らせてくださると嬉しいです。

ブログ内検索

注目

ページの先頭へ戻る