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カウンセリング -11-

どのくらいの時間がたっだろうか…。
「葵くん。あ・お・い・く・ん」
叫びながらあたしのほほを優しく叩く先生に起こされたあたしは
「す、すみません…。また、お、お香…に…あてられた…みたいで…す」
いいわけにならないいいわけを先生にした。

「今日のプログラムはここまでだ。
もう、わかったね。
相手はボクなのに葵くんの中の認識がボクのままだったら、全然気持ちよくないんだ。
でも聡くんに変えたとたん体は正常に反応する。
これをゆっくり考えて、今後に生かせばきっと上手くいくはずだ。
後は、聡くんとのデートとかで、今のを思い出して成り行きに身をまかせればいい。
きっと、上手くいくよ」
「……」
あたしは、ぼーとした意識の中でも先生の言葉の一つ一つを聞き逃さないよう
必死に耳を傾けた。


「じゃあ、聡くんと、上手くいくよう心から祈っているよ。葵くん」
先生はそういうと握手を求めてきた。
あたしはまだシャツを着ていないのに気付き恥ずかしくなったが、
それでも差し出された手を握って
「せ、先生…。これからも…あたしの相談にのってくださいますよね」
と聞いた。
「もちろんじゃ。なにしろ商売じゃからな。
それに、こんな綺麗なお嬢さんの相談ならワシも大歓迎じゃ」
インチキ占い師の口調であたしに返事してきたの聞くと、
あたしは嬉しさと可笑しさと愛おしさが入り交じって、
「はははっはは」
先生の目を見ながらおもわず笑ってしまった。
そうすると先生もあたしの目を見て笑い返した来た…。
そうして二人で照れたような顔をしながら、
しばらくの間見つめ合い笑い合った。


あたしが服を着て、乱れた髪を整えていると先生は
「そうだ。今日の晩ご飯どうする。
なんか、みんな葵くんのこと紹介してくれって、うるさいんだ。
是非とも参加してくれるかい。いいね」
といってきた。
「はい、是非、参加させてください。よろしくお願いします」
あたしは考えるまもなくそう答えた。
「じゃあ。遅れてるみたいだから、急ごう」
「すみません。あたしが気絶したせいで…」
「気にしない気にしない。これは商売。食事はお楽しみだから、商売優先だよ」
そんな会話をして事務所を出ると、
あたしは先生の左腕にあたしの右腕を組ませた。
「葵…く…ん」
「いいの、いいの。先生も嫌いじゃないでしょ。こういうの。
今日までのお礼と明日からのお願いです」
あたしは照れたように顔を赤らめながら先生にそういうと
わざと寄りかかるようにして、駅の居酒屋まで歩いていった。
居酒屋に入ろうとしたとき、あたしは自分の背後に人の気配を感じた。
「つ、つけられてます…? 先生」
「まさかあ。つけられることなんてないと思うよ。
心当たりないなあ。葵くんはあるのかい」
「い、いえ。あたしもないですけど例の告発サイトのこととかもあるし」
そういうと、あたしは先生の腕を離しあたりを見渡してみた。
「うーん。やっぱり気のせいかなあ。凄い視線を感じたんだけど。
何となく…知ってるような気配だったし…」
「まあまあ、葵くん。例のサイトは菜々美くんが調査中だよ。みんな、待ってる行こう」
そういって先生は居酒屋の入り口から、あたしを手招きした。
「はーい。すみません」
あたしは拭いきれない思いを抱きながらも、
先生に従い居酒屋に入っていった。


「先生、こんばんは、あなたが葵さんね」
「こ、こんばんは」
先生はみんなにあたしを紹介すると和の中にはいり乾杯をはじめた。
あたしのスカートもたいがい短いつもりだったが、こりゃあ、あたしのはロングだな。
なんなんだこの色っぽい集団は…。
30後半から20ぐらいまでか…19のあたしが一番年下ぐらいかなあ。
あたしは美由紀先輩の横に座ると一応ジュースを頼んで食事の和の中に入っていった。
さすが女の集団、先生がいるにもかかわらず酔いが回ってくると下ネタ全開になった。
「葵ちゃん。ほんと胸大きいよね。
処女でそうなんだから、男知ったら絶対取り返しのつかない体になるよ」
「いやあ、取り返しのつかないって…」
「はっはは。大きくなりすぎて、取り返しがつかなくなる前に…女の方先に知る? 葵」
美由紀先輩も、あたしにそんなことを言って絡んだりしてきた。
し、下ネタいう人と思ってなかったのに…。
居酒屋で楽しいひとときを過ごしたあと、店を出て駅に向かおうとすると
「さよなら、葵くん」
「またね、葵」
「葵さん。さようなら」
みんなが口々に挨拶をして事務所の方の道へと歩き出した。
「え、み、皆さんそっちなんですか?」
あたしは思わず、そう聞いた。
「え、まあ、まあね。じゃあね。葵」
先輩は何かを隠すように、それだけいった。
そして露出狂美女軍団と中年親父は同じ方向に帰って行った。
「二次会誘ってもらえなかったのかなあ。
先輩も冷たいな。二次会でも三次会でもとことん付き合うのに…」
あたしはそれだけいうと、切符を買って電車に乗り込んだ。


つけられてる…?
駅のホームから感じていた気配を電車の中でもあたしは感じた。
やっぱり、何かにあたしつけられてるかもしれない。
だから、二次会に連れて行ってくれたらよかったのに…。
怖くなって隣の車両に移ったあたしはそれ以上前の車両を見ることも出来ずに、
空いている電車のドアの前に立ちながら、
早く自分の駅に着いてくれることを祈っていた。
あたしは駅に着くとすぐに飛び出し、走りながら改札を抜けたその時
「葵!」
誰かが大きな声であたしを呼ぶと、いきなりあたしの手を掴んできた。
恐怖でパニックになりながらも手を掴んだ犯人の顔見ると
怒りで顔を真っ赤にした聡がいた。


「あ…。聡…」
腕を掴まれたまま、
あたしはなにを言っていいかもわからず、
それだけいって聡の顔を見た。
「葵。お前、まだ…あの占い師の所にいってるのか? どうなんだよ」
怒っている心を静めるかのごとく静かな声で聡はあたしに言ってきた。
「え…」
もしかして、先生とあたしを付けていたストーカーは聡なのか…。
あたしはなにも言えずにだまり続けるしかなかった。
「いいから、来いよ。葵…」
「え、え、え…」
聡はあたしの腕を引張ると駅の繁華街の裏にあるラブホ街までいき、
なにも言わずにその中の一つに入っていった。
あたしの腕を掴んだままこなれたふうに部屋を選ぶと、
そのまま選んだ部屋に向かって歩き始めた。
「ちょっ、ちょっと、止めてよ」
あたしは軽く抵抗したが、聡の物静かな怒りの前になすすべなくついて行った。


「へー、ラブホの部屋ってこうなってるんだ。
聡、高校時代はやっぱりこんな所でデートしてたの? 
入るとき慣れてたようだったけど」
部屋にはいるとジャッケトをクローゼットに釣りながら
あたしは冷静さを装って聡に話しかけた。
「葵、これ見てみろよ…」
聡はソファーに座っている、あたしに携帯電話を投げつけてきた。
「………」
携帯電話をみたあたしは声を失った。
あたしと先生のキスシーン、
それも…あたしが先生の顔を抱えてリードしているようにしか見えない…。
震える手で、次にのボタンを押すと…
あたしと先生が仲良く腕を組みながら暗い夜道を歩いているシーンが写っていた。
これは、ほんの数時間前の写真だよね…やっぱり…。
「聡…もしかして、後付けてたの…?」
「うるせー。チェーンメールで知らない奴から送られてきたんだよ。
お前、最近なにやってたんだよ。
コンビニに今日行ったけど、風邪なんか全然流行してないって、
俺に黙ってずっとどこにいてたんだよ。
あのインチキ占いか…」
「これ、よく見るとあたしじゃない…」
「今の服装、鏡で見てみろ」
自分を鏡で見ると、
白いYシャツにデニムのミニ…普通の子なら絶対しないような丈の…
どう見ても携帯の中の写真の女と同じ格好にしか見えない女が見えた。


「……」
あたしはなにもいえず、ただうつむいているしかなかった。
「葵。欺されているんだよ、絶対…」
半泣きの声で聡がそういいながら、あたしの唇に聡の唇を重ねてきた。
あたしは、経緯もありただ義務的に聡の唇を受入れた…。

優しくない…キス
激しいだけの…キス
甘くない…キス
苦いだけの…キス
先生のとは全然違う……キス

聡の唇があたしの唇の上で激しく動けば動くほど、
心臓の鼓動が収まっていく自分をあたしは感じていた。


「ッ…」
聡の舌があたしの口の中に入ってきた瞬間、
おもわずあたしは噛んでしまったが、
聡は一瞬声を上げ痛そうなそぶりを見せただけで、
かまわずあたしの舌に自分の舌を絡ませてきた。
「クン、クン…」
聡の舌の動きはさらに激しくなったが、
どんどん冷めていく心の中であたしは、
「例えば聡が先生だとすると…
先生の教えを受けているあたしは…
このキスが気持ちいいはず…」
そんな言葉をずっと繰り返していた。
「あ、葵…」
聡は唇をあたしから離すと、
あたしをお姫様のように抱え
ベッドまで連れて行きその上に投げた。
あたしは声を上げながら迫ってくる聡をみて、
こんなのが初体験か…ああーあ…
どんどん醒めていく自分を感じていた。


「葵…」
あたしの腰の上にのりながら、
聡は前のめりになりながらあたしにキスしようとしてきたが、
おもわずあたしは顔背けた。
「……」
聡は、なにも言わずにあたしの首筋を舐めあげた。
クッ…ぞお0、き、気持ちわるーい。
あたしは何とも言えない背筋が凍るような感覚が全身を貫いていくのを感じていた。
ただただ、あたしは必死の動きで首を舐めている聡の後頭部を、
早く終わってくれと思いつつ眺めていた。
次に聡はあたしの胸を鷲づかみにしながら揉んできた。
「痛っ…」
あまりの痛さにあたしが声を上げてしまうと、
「ごめんね…。優しくするから…」
薄らさむい声で聡が謝ってきた。
しばらく胸を揉んだ後、聡はシャツを脱がせようと裾を持ってひっぱてきたが、
あたしが両手を挙げないでいると、なにも言わずにボタンを外そうとしてきた。
袖のボタンまで外し終わると聡はあたしをおこし背中からシャツをはぎ取り、
スカートのベルト部分に手をかけると、
一気に下半身を脱がせた。
とった服をベッドの脇に投げ捨てる聡をみていると、
ベッドの隣の鏡にブラと靴下だけの間抜けな女の子の姿が目に入った…。



後ろの金具にとまどいながらもあたしのブラを外した…金具壊れてないだろうな…
聡は左手で右胸を弄りながら、右胸の乳房を吸い始めた。
痛さと気持ち悪さが同居した何とも言えない感覚に、あたしの心は恐怖した。
「痛…。ひぃー」
右手でク○ト○スを摘まれた激痛にあたしは悲鳴を上げた。
「ごめんね…」
またも聡は、謝りながら、右手であたしの股間を撫でてきた。
ぞーとした感覚と天井の鏡に見える自分の間抜けな格好に、
靴下を両足で脱ぐことでごまかしながら、
ただひたすら聡があたしの胸を舐め終わるのを待っていた。
「葵…舐めて…」
聡は自分の股間をあたしの顔の前に、近づけながらあたしにそういった。
「イヤッ…。絶対…嫌だ…。お願い…許して…」
あたしが顔を背けながら、かたくなに拒否すると、
あきらめたのか聡はあたしの両足をひらいてあたしの股間に顔を埋めてきた…。
あたしは恐怖とか気持ち悪いとかの感覚もなくなり、
ただ聡のするがままに任せた。
女の人がレイプであきらめるときとかって、こんな感覚なのかな。
最悪の初体験になりそうだ…。
あたしはどこか他人事のように、鏡の中の自分をみていた。


「くそっ」
なかなか、あたしが濡れないのにいらだったかのように聡は声を荒げると、
あたしの股間と自分のものを涎で汚くぬらしながら、
あたしの股間に先をあててきた。
はあーあ。
最後か…。
醒めていく自分の声が聞こえた瞬間、
「△○×※▼☆□」
ベッドの上に立ち上がり、股間を蹴られてうずくまっている聡を見ているあたしがいた。
「やっぱり、何か違う。聡のこと好きだけど…好きだと思うけど…。
こういうのなんか違うと思うんだ、あたしは」
そう叫ぶと、うめき声を上げている聡を無視して、
服を着てジャケット手に取ると、ホテルの部屋を飛び出した。


「……」
あたしは、人目もはばからずラブホ街を一人で泣きながら歩いていた。
「先生…」
「うん、葵くんか…。どうしたんだい?」
深夜にもかかわらず、電話の向こうの先生は優しかった。
「今…から…ご相談に…のって…いただけます?」
あたしがそういうと
「うん、みんな寝てしまっているからなあ。
そうだ、今からいう場所に来なさい。そこで相談にのろう。
そこは家が使えないとき、いつも仕事場に使っている場所だから」
そういうと先生はシティーホテルの名前と部屋番号をあたしに告げた。
「フロントで僕の名前を出せば、案内してもらえるよ」
それだけいって先生は電話を切った。
「最悪の初体験…
いや、まだだったはずだ…
最高の初体験…
もしかしたら、これから…」
あたしは心の中でそうつぶやくと、
駅前でタクシーを拾い先生に告げられたホテルまで送迎を頼んだ。

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